エンゼルスで2年プレーした高橋尚成氏【写真:Getty Images】

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エンゼルスで2年間プレー「日本人はすごく住みやすい環境」

 9日(日本時間10日)にエンゼル・スタジアムで入団会見を行い、早くもファンの心を鷲掴みにした大谷翔平投手。ほぼ全球団が獲得に動く中、エンゼルス移籍を選択した右腕について、“先輩”の高橋尚成氏がその決断に太鼓判を押している。

 高橋氏は2009年オフに海外FA権を行使して巨人からメッツに移籍。メジャー1年目で53試合に登板し、10勝6敗8セーブ3ホールド、防御率3.61という好成績を残した。そして、10年オフにはエンゼルスに2年契約で入団。ブルペンを支えた。

 この日、現地で大谷の入団会見を見届けた高橋氏。エンゼルス入りの決断については「率直にびっくりですよね。エンゼルスの名前自体があまり出てなかったので、まさかなと思ってましたけど」としつつ、温暖なアナハイムの環境がいかに素晴らしいかを力説した。

「やっぱりここの気候だったり、日本人のコミュニティーはすごく大きい。日本人はすごく住みやすい環境だと思います。監督、コーチ、GM、オーナーが本当に良いプレゼンをしたのではないでしょうか。大谷くんにとって、かなりやりやすい環境じゃないかなと思います」

 メジャーへの適応については「アメリカと日本の環境の(違いの)大きさはすごくあると思うので、あまりにも日本らしく、日本っぽくやろうとすると、こっちに合わなかったりすると思う。僕自身もそうでしたけど『なるようになる』という感じでいったほうがいい」と“助言”。その上で「そういう意味では、会見を聞いていたら、すごくその感じが出ていた。冗談を交えながら、彼の人柄が出ていた」と、入団会見の受け答えに感心した様子だった。

プホルス&トラウトの存在もプラス「彼にも刺激になると思う」

 二刀流での成功にも太鼓判を押す。「日本ハムで(二刀流で)実績を出してきたわけですから。ピッチャーはピッチャー、野手は野手とやってきたからこそ結果が出たんだと思います。それを認められてこっちに来たわけだから、何も変えることはない。(二刀流は)楽しみですね。僕はピッチャー出身なので、どっちかといえばピッチャーで成功してもらいたい気持ちはありますけどね」。メジャー経験者として、大きな期待を寄せた。

 エンゼルス時代には、現在もチームに在籍する2人のスーパースターとも同僚だった高橋氏。大谷にとって、アルバート・プホルス、マイク・トラウトとともにプレーできることは、間違いなくプラスに働くとも指摘する。

「もちろん大きいですね。トラウトとか、プホルスとか、エンゼルスにはスーパースターが何人もいる。そういう人たちを見ながらプレーしていくのが彼にも刺激になると思う。そういう面では本当にいいチームを選んだと思う」

 大谷がメジャーでもスーパースターになるための条件がエンゼルスには揃っている。高橋氏は二刀流右腕が最高の環境でさらなる飛躍を遂げることを確信している様子だった。(Full-Count編集部)