12月6日放送の『たまむすび』(TBSラジオ)ラジオクラウド配信にて、お笑い芸人博多華丸・大吉の大吉が、「M-1グランプリ」のネタ講評を行っていた。

 点数の上がりづらいトップバッターながら、司会の今田耕司から「トップバッターでこれほど盛り上がるのは珍しい」と評価された「ゆにばーす」について、大吉も好評価を下していた。

「実はトップバッターは、だいたい85から90の間でつけよう、みたいな流れがあるんですけど。あれだけの舞台で急に出てきてやれたっていうので……」

 さらに、個人的に評価が高いポイントがあったと語る。

「ぼくが一番評価したっていうか、すげえなって思ったのが、『翼の折れたエンジェル』のくだり、あれで度肝抜かれたんですよ。何やってんだ、こいつら? と思って。あんな大舞台の、あんな大事なところで、『翼の折れたエンジェル』のサビ、歌う?」

 4分という縛りのなか、ネタの終盤でボケのはらが中村あゆみの楽曲『翼の折れたエンジェル』の大サビをまるまる歌うという場面があったのだ。

「けっこう、歌ったやん。あのときにちょっと鳥肌が立ったんですよ。ゆにばーすのやり方に。すげえなと思って。よっぽど自信があるんだなっていうか。若手の頃から、ずっと上の人に言われてたのが、漫才でもコントでも、『とにかく芸人はポリシーがないとダメだ』って言われてて。

 この答えって、いまだにわかってないんですけど。『自分はこれが面白い』って思う、揺るぎない心のことをポリシーっておっしゃってたと思うんですね、僕の解釈だと」

 そのポリシーを、ゆにばーすから感じたというのだ。

「それが大事だとすれば、あの場で『翼の折れたエンジェル』をしっかりと歌って、しっかりウケきるっていうのは、すごいって思って。勇気がいるっていうか、僕ならできない。あのネタは、作れないかなって思って」
 

 残念ながら決勝に進んだ10組中8位となってしまったゆにばーすだが、芸人にとって大切なポリシーを持って、この結果を次につなげてほしい。