ハリル監督が不在を嘆いた“選手タイプ”とは? 北朝鮮戦でJリーガーの課題を次々指摘

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ハリル監督は「プレースピードが遅い」と指摘、日本の具体的な問題点を挙げていく

 日本代表は9日にE-1選手権初戦で北朝鮮代表と対戦し、後半アディショナルタイム3分にMF井手口陽介(ガンバ大阪)のミドルシュートで1-0と辛勝した。

 バヒド・ハリルホジッチ監督は「あまりにも未熟」と内容に不満を漏らしつつ、ある選手と同じタイプが不在だったと嘆いている。

 序盤の日本はボールを保持して主導権を握ったかに思われたが、徐々に北朝鮮が盛り返して五分五分の展開となり、何度もピンチを招いた。この日がA代表デビューとなったGK中村航輔(柏レイソル)が再三ビッグセーブを見せて事なきを得たが、日本は終盤まで苦戦。最終的に井手口の決勝弾で勝利を手にしたが、負けても不思議ではない展開だった。

 ハリル監督は「彼らが一緒にプレーするというのは本日が初めて」と前置きしつつ、Jリーガーの課題を次々と指摘。総じて「今日の代表はプレースピードが遅かった」と口にしつつ、具体的な問題点を挙げていく。

「不運なことに、JリーグのFWは背後でボールをもうら動きに慣れていない」と言及。「特に最前線の選手たちのプレーがあまり効果的ではなく、相手DFの良さを目立たせる結果になってしまった。前線の選手が引いてきて足元でもらうプレーが多かった」と振り返る。

 また、「例えば日本は横パスが多い」と口にし、「選手たちにはダイレクトプレー、ダイアゴナルパスを出すようにと要求していた」というが、思ったような改善は見られなかったという。

「最後の30メートルで…」と指揮官悔やむ

 ハリル監督が最も不在を嘆いたのが“清武タイプ”だ。背後を狙う動き、プレースピード、パスの質などを改善点に挙げつつ、最終的に相手ゴール前を打開できなかったと語っている。

「最後の30メートルのところで、良いパスを出せる清武タイプの選手が本日はいなかった」

 セレッソ大阪のMF清武弘嗣は負傷などもあり長らく代表から遠ざかっていたが、6か月ぶりに代表復帰。しかし、6日にゲーム形式のトレーニング中に頭部を打って脳震とうと診断され代表から離脱する事態となっていた。ハリル監督はそのパスセンスを買っているが、清武タイプの不在が攻撃面で大きく影響したと分析している。

 試合後にハリル監督は「日本代表として考えた時、ベストメンバーかと言えば、そういうふうには確かに言えません」と現代表チームを表現しつつ、その一方で「日本に何百人も質の高いトップレベルの選手がいるとみなさんが思われるのでしたら、それは間違った考え方」と断言した。

 国内組のJリーガーで構成されたチームに対して「選手たちは戦ってくれた」という指揮官だが、数多くの課題を挙げるなど物足りなさを抱いているのも事実。第2戦・中国戦(12日)でのメンバー入れ替えを示唆したハリル監督は、どのような采配を見せるのだろうか。

【了】

大木 勇●文 text by Isamu OKI(Football ZONE web編集部)

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images