Q:左の首から肩にかけて、こりが慢性化しています。最近、腕の痛みやしびれが特にひどくなったため、近くの医院で診てもらったら、胸郭出口症候群だろうと言われました。仕事で始終パソコンを使いますが、その影響があるのでしょうか。
(通販会社勤務・40歳)

 A:胸郭は胸椎・肋骨・胸骨で形成されており、胸郭の上部には多くの筋肉が付いていて、頭部を支えています。鎖骨と肋骨の間には胸郭出口という狭い隙間があり、心臓から腕に行く動脈と、腕から心臓に戻る静脈が通っています。脊髄から出ている腕神経叢という末梢神経の束も、この隙間を通り、腕のほうまで伸びています。
 胸郭出口症候群は、これらの血管と神経が圧迫されて発症します。前述したように、腕神経叢は腕や指に行く神経であるため、この神経が圧迫されると、肩や首、腕、指などに痛み、しびれなどの症状が起こります。
 ご質問の方の場合、パソコンを長時間操作しているので、筋肉が緊張し続けます。そういう生活を続けていると、首の骨にゆがみが生じ、首や肩のこりを引き起こします。首の骨のゆがみが胸郭にゆがみをもたらし、胸郭出口の隙間が狭められるのではないでしょうか。

●肩回しで胸郭のゆがみを取る
 だから、首、肩などの症状を取るには、胸郭のゆがみを取ればよいといえます。
 そのためには、ゴムバンドやストッキングなどを肩にたすきに巻いて、肩を回す運動が非常に効果的です。
 ゴムバンドなどがない場合は、マッサージを兼ねた運動を行うとよいでしょう。
 まず、こりがある側の首や肩を反対側の手で押さえ、圧迫します。そして、押さえたまま、こりがある側の腕を下から上へ、また逆に、上から下へ回転させます。
 補足すると、背骨や上半身の骨格のゆがみは、骨盤がゆがむことによってもたらされると、私は考えています。ご質問の方も、治療院などで骨盤の調整を行うとよいでしょう。自分でできる方法としては、ゴムバンドをお尻に巻いて腰を回す方法があります。

山田晶氏(歯科医師)
骨盤療法(ペルピックセラピー)で著名。日本歯科大学卒業。歯科の領域から骨盤のゆがみに着目。骨盤のゆがみを自分で取る方法として、腰回しの普及に努めている。やまだ治療院顧問。