後半7分、U-20日本代表はMF神谷優太のゴールで同点に追いつく

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[12.9 M-150杯 U-20日本代表 1-2 U-22タイ代表 タイ]

 キャプテンマークも背番号10もよく似合って見えた。M-150杯初戦に臨んだU-20日本代表にあって、MF神谷優太(湘南ベルマーレ)は攻守両面で確かなパフォーマンスを見せ付けた。

 特別な思いを胸に秘めての戦いだった。今年5月のU-20W杯は最終候補に名前を残しながらも直前になって落選。失意の中で湘南での出場機会も減っていった。だが、今回のメンバー発表前に湘南の練習場で話を聞いたとき、すでに神谷の闘志は燃え上がっていた。

「絶対に巻き返しますよ」

 森保一新監督が就任し、新戦力が多数招集される中での選出となった今回のM-150杯。合宿初日に「自分が責任感を持ってやりたい。コミュニケーションを取って短い時間でも合わせていくのが代表だと思っている」と、ピッチ内でもオフ・ザ・ピッチでも積極的に周囲へ声を掛けて、チームを引っ張ってきた。この試合に向けたキャプテンに指名されたのは直前だったとは言うものの、そこまでの立ち居振る舞いを思えば違和感のない選択だった。そして、こういう選択を意気に感じるタイプでもある。

「(キャプテンを)任されるというのは期待されている証拠」

 試合の中で言葉によるリーダーシップももちろん、プレーでもしっかり見せた。湘南スタイルの運動量と球際の強さで存在感を見せつつ、「個人としても結果にこだわりたい」という言葉のとおりに、ゴールも奪った。後半7分、直前の失点で味方が意気消沈する中で、こぼれ球を拾ってからの左足ミドルシュートを見事に突き刺して試合を振り出しに戻してみせたのだ。

 結果は黒星となっただけに、「あそこからもう1点を決められる選手にならないと」と納得はしていないが、急造チームながらも攻守での形はある程度できていた点については前向きに解釈した。

「決めるところをもっと決められれば良かったんですけれど、それ以外は本当に短い期間の中でこれだけ出せたのは自分の中ではポジティブですし、きっとみんなの中でもポジティブに捉えていると思う。あとはどれだけ細かいところを修正していくかだと思う」

 11日の北朝鮮戦、そしてその先のステージへ。半年前に大きな失意を味わった男は、捲土重来への第一歩を遠くタイの地で力強く踏み出してみせた。

(取材・文 川端暁彦)
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