八重洲口「グランルーフ」、 ダラス10万人スタジアム、 「ポンピドゥー・センター・メッス」、 世界中で活躍する○○テントとは?

写真拡大

東京理科大学学長の藤嶋昭氏が、2017年度「文化勲章」を受章した。
藤嶋氏が開発した「光触媒」は、今年で発見50周年を迎える。
東海道・山陽新幹線「のぞみ号」の光触媒式空気清浄機、成田国際空港の光触媒テント、パナホームの一戸建て、日光東照宮の「漆プロジェクト」から、ルーブル美術館、クフ王の大ピラミッド、国際宇宙ステーションまで、光触媒の用途はとどまることを知らない。日本だけでなく世界へ宇宙へと広がっているのだ。
2020年東京五輪で「環境立国」をうたう日本にとって、光触媒は日本発の世界をリードするクリーン技術の生命線。酸化チタンに光が当たるだけで、抗菌・抗ウイルス、防汚、防曇、脱臭、大気浄化、水浄化など「6大機能」が生まれるので世界中で重宝されている。これからの時代、文系、理系を問わず、光触媒の知識が少しあるだけで、あなたは羨望の眼差しを受けるかもしれない。文化勲章受章まもなく発売され、注目を集めている『第一人者が明かす光触媒のすべて――基本から最新事例まで完全図解』の著者を編集担当が直撃した(構成:寺田庸二)。

「グランルーフ」の光触媒テント

 また、テント膜材が本来持つ美しく自由なデザインと、光触媒の環境にやさしい機能が調和する建築物として、多くの商業施設や多目的施設で採用されています。

 東京駅八重洲口の新たなシンボルとして2013年9月にオープンした「グランルーフ」にも光触媒テントが使われており、光をやわらかく透過する膜材の性質を活かし、夜間には照明のライトアップ効果で都市にふさわしい美しい景観の創出にも貢献しています。
 太陽工業によれば、国内で手がける恒久的な建築用膜構造施設の約9割に光触媒テントが採用されるほど圧倒的な支持を得ています。

 光触媒テントは、海外でも広く使われるようになってきています。
 2014年にブラジルで開催されたFIFAワールドカップのスタジアムの屋根、アメリカ・テキサス州ダラスの約10万人が観戦できるアメリカンフットボールスタジアムなどが有名です。

「ポンピドゥー・センター・メッス」は日本人が設計

 また、フランス・パリにあるポンピドゥー・センターは世界有数の文化美術センターですが、その分館としてロレーヌ地方の都市メッスに2010年に完成した大型膜構造施設「ポンピドゥー・センター・メッス」は、光触媒テントを使用した大型膜構造施設としてはヨーロッパ初でした。

 意匠設計は日本人建築家の坂茂氏によるもので、機能性と合わせて膜材の特性を活かしたやわらかい曲線の屋根形状となっており、その表面積は約8000平方メートルに及びます。

 夜間には内部からの照明効果で、特にすばらしい景観になるので、ぜひ一度訪れて、日本発の光触媒技術と日本人建築家が出会い、ヨーロッパに新しい文化センターが生まれたことを祝福したいものです。

 空港で、光触媒テントとして使われたのが、1994年の米国コロラド州のデンバー国際空港、2004年のクロアチアのスプリット空港、2014年の英国ロンドンのヒースロー空港などが知られていますし、日本では成田国際空港にも使われています。
 空港以外でも、ドイツ、ギリシャ、トルコ、スペイン、中東、オーストラリアへと、光触媒テントは世界各地に広がりつつあります。

 光触媒を発見して今年で50周年。いまや東海道・山陽新幹線の光触媒式空気清浄機、成田国際空港の光触媒テント、パナホームの一戸建てからクフ王の大ピラミッド、ルーブル美術館、国際宇宙ステーションまで、その活躍の場は多岐に及んでいます。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)