デビュー戦を完封勝利で飾ったGK中村航輔

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[12.9 E-1選手権 日本1-0北朝鮮 味スタ]

 指揮官も手放しで称賛した。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は試合後の記者会見で「いい試合をした選手たちもいる」と切り出し、「特にキーパー。若いキーパーがいろんな場面で解決策を見つけてくれた。それはいい発見だった」と、ビッグセーブを連発したGK中村航輔(柏)を称えた。

 デビュー戦で圧巻のパフォーマンスを見せた。前半25分、MF李栄直のシュート性のパスからFWチョン・イルグァンがシュートを打った場面では中村のブラインドになっていたようにも見えたが、「状況としてはボールはしっかり見えていたので対応できた」と落ち着いてキャッチ。後半に入ると、立て続けにピンチを迎えたが、そのたびに中村が立ちはだかった。

 後半24分、クロスにフリーで合わせたチョン・イルグァンのヘディングシュートを横っ飛びで弾き出すと、同38分にもチョン・イルグァンのボレーシュートを鋭い反応でファインセーブ。スーパーセーブ連発の22歳に、リオデジャネイロ五輪代表のチームメイトで、同じくこの日がデビュー戦だったDF室屋成(FC東京)も「(中村)航輔の実力は知っているけど、すごいなと思った」と思わず舌を巻いた。

 チームも最後の最後で中村の奮闘に応えた。後半アディショナルタイム5分にカウンターからやはりリオ五輪代表のMF井手口陽介(G大阪)が劇的な決勝点。「前線の選手がパワーを出してくれて、苦しい中、点を取って、チームとして勝つことができて良かった」。勝利の立役者はあくまでも冷静にチームの勝利を喜んだ。

 GK川島永嗣(メス)、GK西川周作(浦和)不在の大会で存在感を示し、ロシアW杯のメンバー入りに向けても大きなアピールとなった。「チームとして(失点を)ゼロに抑えたので、ディフェンスの選手はいい仕事ができたのではないかと思う」。デビュー戦を完封勝利で飾ったことに「1試合だけど、ゼロで抑えられたことは非常に良かった」と素直に安堵する中村は「すべてにおいてレベルアップが必要。引き続きやっていきたい」と、1試合に満足することなく、前を見据えた。

(取材・文 西山紘平)


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