2018年ロシアW杯の組み合わせが決まった。日本はグループHに入り、ポーランド、セネガル、コロンビアと同組となった。

 前々回、前回に続いて今回も優勝経験国との同居を避けられた日本。そういう意味ではクジ運に恵まれている印象もあるが、力関係を見ても、過去のデータ的に見ても、今回はかなり厳しいグループに入ったと言わざるを得ない。以下、対戦国ごとに日本との相性や因縁などを見て、ハリルジャパンがどれほど困難な状況に直面しているのか、データから検証してみたい。


ハメス・ロドリゲスをはじめ、タレント豊富なコロンビア。photo by Getty Images

 初戦(6月19日)の相手は、コロンビア。ポット2の国の中では、スペインに次いで対戦を避けたかった相手と言えるのではないだろうか。前回のブラジルW杯でも対戦して1-4と完敗を喫しているが、日本のコロンビアとの対戦成績は1分2敗。年代別代表の世界大会での対戦を含めても、計2分3敗と一度も勝ったことがない。

 戦力的に見ても、前回大会で8強入りに貢献したMFハメス・ロドリゲス(バイエルン・ミュンヘン/ドイツ)や、MFファン・クアドラード(ユベントス/イタリア)が健在。そこに、当時は負傷欠場していたFWラダメル・ファルカオ(モナコ/フランス)も加わるとなれば、前回大会と同等、あるいはそれ以上の結果を残してもおかしくない。日本は初戦から、非常に厄介な相手とぶつかることになる。

【日本vsコロンビア、過去の対戦成績】
※年代別代表の対戦も含む
2003年=日本0●1コロンビア(コンフェデ杯/フランス)
2003年=日本1●4コロンビア(U-20W杯/UAE)
2007年=日本0△0コロンビア(キリン杯/日本)
2014年=日本1●4コロンビア(W杯/ブラジル)
2016年=日本2△2コロンビア(五輪/ブラジル)

 また、日本はとにかく南米勢との相性が悪い。W杯をはじめ、コパ・アメリカ、コンフェデレーションズ杯といった国際大会においては、全12戦して未勝利。これは日本に限ったことではなく、アジア勢全体で見ても、過去に南米勢と対戦した公式戦(前述の国際大会にW杯予選大陸間プレーオフを含む)では、トータル34戦未勝利と、まったく歯が立たない状態にある。

【国際大会における日本vs南米勢、過去の対戦成績】
1995年=日本1●5アルゼンチン(ファハド国王杯/サウジアラビア)
1998年=日本0●1アルゼンチン(W杯/フランス)
1999年=日本2●3ペルー(コパ・アメリカ/パラグアイ)
1999年=日本0●4パラグアイ(コパ・アメリカ/パラグアイ)
1999年=日本1△1ボリビア(コパ・アメリカ/パラグアイ)
2001年=日本0△0ブラジル(コンフェデ杯/日本)
2003年=日本0●1コロンビア(コンフェデ杯/フランス)
2005年=日本2△2ブラジル(コンフェデ杯/ドイツ)
2006年=日本1●4ブラジル(W杯/ドイツ)
2010年=日本0●0(PK3-5)パラグアイ(W杯/南アフリカ)
2013年=日本0●3ブラジル(コンフェデ杯/ブラジル)
2014年=日本1●4コロンビア(W杯/ブラジル)

 第2戦(6月24日)で対戦するセネガルとも、コロンビア同様、相性はよくない。JFA公認の国際Aマッチでは、過去3度対戦して1分2敗。実はポット3の中では、日本にとって最も相性が悪い相手だった。

 昨季のイングランド・プレミアリーグでベストイレブンに選出されたFWサディオ・マネ(リバプール)をはじめ、昨季はラツィオ(イタリア)でゴールを量産したFWケイタ・バルデ・ディアオ(モナコ/フランス)などタレントも豊富。ひと筋縄ではいかないだろう。

【日本vsセネガル、過去の対戦成績】
1987年=日本2△2セネガル(キリン杯/日本)
2001年=日本0●2セネガル(親善試合/フランス)
2003年=日本0●1セネガル(キリン杯/日本)

 日本にとってポジティブな材料となるのは、ハリルホジッチ監督の存在か。コートジボワール、アルジェリアと代表監督を歴任したハリルホジッチ監督は、アフリカ勢との対戦を熟知している。実際、日本代表監督としての対戦も含めて、指揮官としてアフリカ勢と対戦した全43試合の戦績は、28勝10分5敗の好成績を残している。

 そして、グループリーグ最終戦(6月28日)では、トップシードのポーランドと激突する。頂点を争うような強豪ぞろいのポット1の中では、データ上は一番いい相手だ。ここを引き当てたのは、唯一の”幸運”と受け取っていいだろう。

 現在の「欧州最高のFW」とも称されるロベルト・レバンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)を擁するとはいえ、ここ最近(1990年以降)のW杯出場はポット1の中では最も少ない。実力的には、ポット2のスペインやイングランドより下という評価もある。さらに、日本との過去の対戦成績も2戦2勝と相性がいいのは、心強い限りだ。

【日本vsポーランド、過去の対戦成績】
1986年=日本5○0ポーランド(カールスバーグ杯/香港)
2002年=日本2○0ポーランド(親善試合/ポーランド)

 ただし、喜んではいられない。W杯においてトップシードとの対戦では、日本は4戦全敗なのだ。勝利はおろか、引き分けすらない。ポーランドがFIFAランキング(7位)に応じた実力を保持しているとなれば、対シードチーム初勝利はお預けとなる。

【W杯における日本vsトップシード国、過去の対戦成績】
1998年=日本0●1アルゼンチン(フランス)
2006年=日本1●4ブラジル(ドイツ)
2010年=日本0●1オランダ(南アフリカ)
2014年=日本1●4コロンビア(ブラジル)

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 こうしてみると、日本のグループリーグ突破はとても困難な状況にあり、「南米勢と同居したときは必ずグループリーグ敗退」というジンクスどおりの結果になる可能性は高い。だが、何が起こるかわからないのが、サッカーである。かすかな希望であってもそれを信じて、日本が奇跡を起こしてくれることを期待したい。

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