病院より規模の小さい一般診療所は全国的に増加傾向にあり、9月末時点の施設数も1年前より増加しているようだ。

 厚生労働省は9月26日、平成28年の「医療施設(動態)調査・病院報告の結果」を発表した。調査における「病院」は医師・歯科医師が医業・歯科医業を行う場所で、患者20人以上の入院施設がある施設のこと。「一般診療所」は医師・歯科医師が医業・歯科医業を行う場所(歯科医業のみは除く)、「歯科診療所」は歯科医師が歯科医業を行う場所で、それぞれ入院施設が患者19人以下、もしくはゼロの施設のこと。

 平成28年10月1日時点の全国の医療施設は、前年比699施設増の17万8,911施設だった。内訳を見ると、「病院」が同38施設減の8,442施設、「一般診療所」が同534施設増の10万1,529施設、「歯科診療所」が同203施設増の6万8,940施設だった。平成8年のデータを見ると、全国の医療施設数は15万6,756施設で、内訳は「病院」が9,490施設、「一般診療所」が8万7,909施設、「歯科診療所」が5万9,310施設。この20年間で「一般診療所」と「歯科診療所」が大きく増加した。

 なお、厚生労働省が11月29日に発表した「医療施設動態調査(概数)」によると、9月末時点の全国の医療施設数は17万9,323施設で、前年10月1日時点より412施設増加した。内訳は「病院」が8,415施設に減少、「一般診療所」が10万1,976施設に増加、「歯科診療所」が6万8,932施設に減少した。病院より規模の小さい一般診療所は、全国的に増加傾向が続いている。

 一方、厚生労働省は医療機関などを対象に「医療経済実態調査(医療機関等調査)」を実施して収益動向などを調査し、その結果を11月8日に発表した。

 調査結果のうち、「一般診療所」(対象施設数1,156施設)の平成29年3月末までに終了した事業年(年度)の損益状況を見ると、1施設当たりの平均収益は、入院や外来診療などの「医業収益」が前年比0.2%増の1億4,649万6,000円、「介護収益」が同1.8%増の412万3,000円だった。給与費や医薬品費などを含めた1施設当たりの平均費用は、同0.7%増の1億3,686万5,000円。収益から費用を差し引いた1施設当たりの平均損益差額は1,375万4,000円で、平成28年3月末までに終了した事業年(年度)の1,435万円を下回った。

 一般診療所は施設数が増加傾向にある中、1施設当たりの収益はわずかながら増加していた。しかし、費用も増加傾向にあり、最終的な損益は減少傾向にあるようだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

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