日用品業界では、既存製品に付加価値をつけた“プレミアム”製品戦略が勢いを増している。エステーの調査によると、2016年1―12月の消臭芳香剤市場は約587億円で、特に機能や香りにこだわった高付加価値品は前年比23%増。働く女性や子育て世代向けに、機能性だけでなくデザインや香りなど情緒に訴える商品の投入に、各社が力を入れている。

 エステーは消臭芳香剤「消臭力」の高付加価値品「プレミアムアロマ」などの売れ行きが好調で、16年1―12月期は前年比176%伸びた。鈴木貴子社長は「消臭芳香剤の高付加価値化も影響して18年3月期中間決算の増収につながった」と分析する。

 「プレミアムアロマ」は20―30代の女性が対象。事業統括部門第2事業本部エアケア事業部の戸川明彦事業部長は「プレミアム戦略は流通業にとっても良いことだ。今後1000円を超える単価を狙い、生活雑貨の顧客を呼び込めれば」と期待を込める。

 サンスター(大阪府高槻市)は、口元美容の切り口で20―30代の女性を対象に歯磨き粉や洗口液などの「オーラ2プレミアム」を展開する。

 化粧品のように“オーラルコスメ”として、パッケージデザインや香りにこだわる。17年2月に発売した週一で使う歯磨き粉「プレミアムクレンジングペースト」は売り上げ計画の2倍を上回る。

 オーラルケアカンパニーマーケティング部の鈴木裕子Ora2ブランドマネージャーは「口元ビューティーやオーラルコスメの考え方を定着させていきたい」と話す。

 プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(神戸市中央区)は、乳幼児用紙オムツの「パンパース」やジェルボール型の洗濯洗剤「アリエール」や「ボールド」でプレミアムラインを投入した。

 17年6月に改良発売したパンパースの最高級オムツ「肌へのいちばん」シリーズは、16年と比べて2ケタ伸びている。高付加価値製品の成長がブランド全体へのイメージ強化につながり好循環がうまれている。
(高島里沙)