北朝鮮戦の予想スタメン。清武不在のトップ下は倉田か。

写真拡大 (全2枚)

 国内組にとっては絶好のアピールチャンス。今回のE-1サッカー選手権で活躍できればロシア・ワールドカップのメンバー入りへ希望の芽が出てくるだけに、チームのモチベーションも自ずと高まるだろう。
 
 ただ、クラブワールドカップに参戦中の浦和の選手たちが未招集、さらに鹿島のDF西大伍が右膝の靭帯損傷で招集辞退、C大阪のFW杉本健勇とMF清武弘嗣がそれぞれ左足の怪我と脳震盪で途中離脱と“誤算”が相次いでいる。なかでもスタメン候補だった杉本と清武の不在は痛手で、彼らを本格的にテストしたかったヴァイッド・ハリルホジッチ監督にとっても痛恨のアクシデントだったに違いない。
 
 それでも追加招集された磐田のFW川又堅碁、鹿島のMF土居聖真、FC東京のDF室屋成も2017年シーズンのJリーグでポジティブな印象を残しており、そんな彼らが現代表に新風を巻き起こせるかはひとつの見どころになる。

 なかでも注目したいのが、北朝鮮戦でいきなり右SBを任されそうな室屋だ。豊富な運動量をベースにサイドを上下動しつつ、ドリブルやクロスでチャンスにも絡む積極性を代表戦でも発揮したい。
 
 12月5日の公開練習での紅白戦などを判断材料にすれば、GKは柏の中村航輔、4バックの最終ラインは右から室屋、G大阪の三浦弦太、鹿島の昌子源、川崎の車屋紳太郎。2ボランチはともにG大阪の今野泰幸と井手口陽介で、3トップは右から川崎の小林悠、鹿島の金崎夢生、川崎の阿部浩之となりそうだが、特に予想が難しいのは清武が離脱したトップの人選だ。
 
 今回トップ下の2番手と目されるのはFC東京の郄萩洋次郎。とはいえ、現政権下で0キャップの彼を北朝鮮との初戦でいきなり抜擢するだろうか。優勝を狙っているのならなおさらで、最近の招集歴を重視するなら、G大阪の倉田秋が先発に名を連ねそうだ。
 
 2ボランチのスタメンが予想通り今野と井手口なら、倉田を含む中盤は“G大阪のトライアングル”となる。連係面を考えれば、この3人がベストの組み合わせと言えそうだ。
 今季のJリーグでMVPと得点王をダブル受賞した小林は、おそらく右ウイングで起用されるだろう。川崎では主にCFを任されているが、今回のE-1サッカー選手権ではフィニッシュだけでなく、最前線に張るだろう金崎夢生(鹿島)をサポートする仕事も求められる。
 
 今季は大きな怪我もない小林は、ここにきて一段と調子を上げてきた。その好調ぶりを代表戦でも示せれば、ロシア行きも現実味を増す。
 
 どんなメンバーで戦うにせよ、チームを見るうえで注目すべきが“リスク管理”だ。

 5日の公開練習では、紅白戦中にセンターサークル付近で安易に横パスを出した大島僚太(川崎)にハリルホジッチ監督は強烈なダメ出し。「そこは横パスじゃなくて、縦に出せ」というような指示を送っていた。おそらくこれは、横パスをカットされるよりも、縦にチャレンジして相手にボールを取られたほうが逆襲を食らう可能性が低いということを説明したかったのだろう。
 
 その日のハリルホジッチ監督は他の局面でも即失点につながるようなパスミスに対し、ジェスチャーを交えながら注意していた。11月のブラジル戦(親善試合)であまりにもあっけなく3失点を喫したのがショックだったのか、攻撃以上に守備の部分に力を注いでいる印象だった。
 
 北朝鮮戦では少なくとも無失点に抑えたい。国内組で戦うとはいえ、アジアレベルの試合で何度もピンチを迎えるようなら──。グループリーグでまずコロンビア、セネガル、ポーランドと戦うロシア・ワールドカップで躍進など遂げられない。
 
文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)