なぜ他人を勇気づけるときに褒めてはいけないのか?

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『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』がダイヤモンド社から発売されたことを記念して、20万部突破の第一弾『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』を特別公開します。アドラーの厳しくもあたたかい言葉に、あなたも勇気づけられてください。

ほめることは「あなたは私よりも下の存在だ」
「どうせあなたにはできっこない」と
相手に伝えることに等しいからだ。

 10冊以上の著作を持つ作家であり、研修講師である友人はある日、読者の方から「文章が上手ですね」とほめられ、強い違和感を感じた、と言いました。なぜならば、ほめるという行為は前提として「どうせできっこないだろう」という予見があるからです。

 当たり前のようにできると思っていたならば相手をほめません。だからほめられることは「あなたはできない人なのに、よくやったね」と言われているようなものなのです。また、ほめる、ということは上から下への目線、上下関係にもつながります。相手から下に思われて気持ちがいい人はいません。だからこそ、ほめるという行為は、自立しようとしている相手に対してマイナスに働くことになるのです。

 ほめることは上から目線です。勇気づけは横から目線です。先の例でいうならば、もし読者の方が私の友人をほめるのではなく、勇気づけようとするならば「文章が上手ですね」ではなく、「本を読んで心がラクになりました。ありがとうございました」と感謝をしてくれればよかったのです。おそらく私の友人はそれによって貢献感を感じることができるでしょう。そして、困難に立ち向かう活力を補充してもらえることでしょう。

 子育てや企業での人材育成にも、この考え方は当てはまります。ほめるのではなく勇気づける。上から目線ではなく横から目線で。それが勇気づける、ということなのです。

※本連載は日曜日以外の毎日更新します。