「通常コース」(1人前6,000円 税別)※白子麻婆はコース外

浅草の地で中華を至高に押し上げたと言われる名店が、ここ『龍圓』だ。

エスプーマを使ったピータン豆腐や、トリュフに合わせたかに玉など、ここでしか食べられない逸品ぞろい。

数多の食通を唸らせるこの店の魅力をコースの一部とともにお伝えしよう。



前菜のピータン豆腐を、見た目も美しく、最後まで食べやすいようにできないかと考案したのが現在のスタイルだそう
こんなピータンの食べ方があったんだ!コース1品目から驚かされること必至

1993年に創業し、1998年に現在の場所へと移転した『龍圓』。移転した頃、さまざまなジャンルのシェフとの交流をもつようになったことから、フレンチの技法や和の食材など中華というジャンルを超えた、料理の提供をスタートした栖原シェフ。

そんな『龍圓』の代名詞とも言えるのがコースの1品目に提供される「ピータン豆腐」である。塩と葱油で軽く味を付けて刻んだピータンの上にのるのは、なんと豆乳のエスプーマソース!

ピータンの味わいを引き立ててくれる優しい味わいのソースは、全て舐め尽くしてしまいたくなるほど、絶品。



塩代わりにカラスミパウダーをたっぷり付けて味わえば、よりキャベツの甘みが引き立つ
余計なものは一切排除した春巻きも衝撃の美味しさ

エスプーマだけでなく、液体窒素などの新しい技術は取り入れていくという栖原シェフ。ただし、これらのデジタルな新技術は、料理全般の基本がしっかりしていなくては、上手に取り入れていくことは難しい。

栖原シェフの“基本”を一番感じることができるのが、コース4品目で提供される「寒玉キャベツの春巻き カラスミパウダー」だろう。

糖度の高い寒玉キャベツを、丁寧にスープで煮込みさらに甘みを引き出し、揚げることで皮の中で蒸されて旨みが倍増する春巻きだ。口に入れた瞬間それらの旨みと甘みを一気に弾けさせる。



トリュフの香りを最大限に引き出せるようにと、油もこだわりの米油を使用
トリュフと卵という間違いない組合わせをさらに高みへと持ち上げる

こちらもシェフのスペシャリテのひとつである「フランス産 秋トリュフかに玉」。

卵は、相模原の「昔の味たまご」を使用。ズワイガニをほぐして入れて、トリュフ塩で味付けをして火を入れる。油と空気を卵にふくませフワッと仕上げつつ、卵の表面はウエットに。

そうすることで、上からトリュフをかけた時の一体感がアップするのだ。カニやトリュフは時期によっていい状態のものを仕入れて使用している。



トマトの酸味、旨みなど美味しさが際立つ一皿。酢、レモン汁、シェリービネガーといった酸味を掛け合わせるのも、栖原シェフのこだわりのひとつ
常連からのリクエストが多い人気の酢豚はトマトがポイント

甘酢にケチャップを使用するのだから、具材としてトマトを入れて合わないはずがないと考案されたのが「二種類トマトの酢豚」だ。

トマトを美味しく食べてもらいたいという想いから、カットトマトと生トマトの2種類を入れて味に深みを出している。


〆のチャーハンも、絶対にまた食べに行きたくなるケタ違いの美味しさ!



炒飯の内容は時期により異なる。この日は「叉焼、シラス、九条葱 炒飯」
コースの〆にはただ者でない炒飯が待ち受ける

〆に登場する「炒飯」には、ぜひ「スープ」を付けてオーダーして欲しい。

まず炒飯だけを味わい、その後、炒飯にスープをかけて味わうというのが『龍圓』スタイルなのだ。



贅沢スープを入れながら炒められた飯と具材が、スープを入れる事でその旨みを最大限に発揮する

この贅沢スープは、昆布水に親鶏、豚のすね肉、ネギ、生姜を入れてとった贅沢で濃厚な出汁を、少量の塩と醤油で味を整えた究極のスープである。

また、炒飯自体の味わいもいい。それはジャスミンライスの持つ香りと、炒める際に日本酒の他に、前述の贅沢スープを入れながら炒めていることで生み出されている。



豚の挽肉を、少量のニンニクと豆板醤2種類、トウチーで炒めた後、そこにスープを入れて中国醤油と砂糖少々、最後に葉ニンニクをいれて仕上げる
ワンランク上のコースなら、さらなる贅沢が楽しめる!

今回紹介したのは6,000円のコースだが、栖原シェフの料理をもっと堪能したいならば1人前1万円のコースをオーダーしてみて欲しい。

今の時期ならば「白子の麻婆」などが味わえる。軽くボイルした上質の白子を、クラシカルな麻婆餡で味わう贅沢な逸品。



団体での利用も可能!

中華の先人が築き上げたいいものは、しっかりと基礎に残し、新しい技術への挑戦も怠らない栖原シェフの料理に対する姿勢は、これからも食通たちを唸らせつつけるに違いない。

一度訪れたら、また足を運びたくなる浅草の名店だ!