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音楽ブロガー・レジーが、「ミュージックステーション」の放送内容を基に最新のJ-POP事情についてお届けする連載「月刊 レジーのMステ定点観測」。


11月のMステは通常の1時間プログラムが4回(3日、10日、17日、24日)。10月の1回のみの放送とはうって変わってにぎやかな1ヵ月となりました。前後編なし一本勝負でお届けする今回、まずはなかなか他の番組では見られない豪華なコラボの話題からどうぞ。



「コラボ番組」のお株を奪うスーパーコラボ2連発、これがMステの凄み(1):岡村靖幸×DAOKO


17日のMステは「ダンスSP」というサブタイトルの下で様々なダンスアクトが出演しました。関ジャニ∞のみダンスをしないバンド編成の曲をやるという若干ちぐはぐな部分もあったものの、最近話題の登美丘高校ダンス部が荻野目洋子と「ダンシング・ヒーロー」をコラボするなど(荻野目洋子は実に18年ぶりのMステ出演だったとのこと)時流に合った放送内容でした。ここでは17日の出演者の中から際立った存在感を発揮した2組についてご紹介します。


大ヒットした「打上花火」での出演以来約2ヵ月ぶりの出演となったDAOKOは、前回の浴衣を着てのしっとりしたパフォーマンスとは一転、「ステップアップLOVE」のダンサブルなステージを披露しました。


共演したのは、この曲のプロデュースを手がけた岡村靖幸。この方の出演が発表された際、「ここ最近のMステの流れ的に、もしかしたら『ステップアップLOVE』のミュージックビデオと同じ演出でやってくれるのでは……」と期待していたのですが、まさにミュージックビデオをなぞったステージセットでのライブとなりました。


ともに向かい合ってダンスを踊り、DAOKOはバックダンサーとしてイレブンプレイの面々を従え、ドキッとするふたりの抱擁のシーンも完全再現、さらに曲のラストには岡村ちゃん印というしかない細かい動きのダンスが披露されるなど、Mステで放送するにはかなり違和感のある(良い意味で)絵面が数分間にわたって展開されていました(演奏終了後にちらっと映った指原莉乃がすごく驚いた表情になっていたのが印象的でした)。


「ステップアップLOVE」は宇多田ヒカルの「Movin’ on without you」を彷彿とさせるような、勢いがありながらどこか切ない雰囲気を漂わせる楽曲。「打上花火」に続いて自身の評価を一気に高めるようなコラボ曲を引き当ててくるところに、今彼女が波に乗っていることがよく表れています。来年も注目の存在であることは間違いありません。



「コラボ番組」のお株を奪うスーパーコラボ2連発、これがMステの凄み(2):MIYAVI×三浦大知


同じくこの日に出演していたMIYAVIと三浦大知。DAOKOと同様(もしくはそれ以上に)今年大きく自身の支持を広げた三浦大知ですが、この日披露された「Dancing With My Fingers」は今の状況を呼び込んだ実力を証明するかのような凄まじいものでした。


コロシアムのようなセットにMIYAVIとふたり向き合って佇むさまは、さながら決闘のような雰囲気。そこから始まったのは、三浦大知の歌とダンス、そしてMIYAVIのギターによる激しいぶつかり合いでした。


ともに世界レベルのスキルを持ったふたりが繰り出す即興のフレーズの数々は、陳腐な表現ではありますが「一瞬たりとも見逃せない」という感じのもの。パフォーマンス終了後の握手も、スポーツ選手が健闘をたたえ合うかのようで非常にカッコ良かったです。


去年頃からあらゆるテレビ番組で「番組最高のパフォーマンス」を繰り広げることの多い三浦大知ですが、この日も今年のMステの名場面として記憶されるようなステージをやってのけました。紅白も楽しみですね。



ひと区切りと新境地(1):AKB48


17日と24日に出演したAKB48が2週続けて披露したのは、渡辺麻友のラストシングル「11月のアンクレット」。同じくまゆゆがセンターを務めた3年前のシングル「ラブラドール・レトリバー」と同じ作曲者(丸谷マナブ)によるこの曲は、ナイアガラサウンド風味のポップソング。乱暴な言い方をすると、「最近のAKBにとっては珍しい“良い曲”」です。


やはりまゆゆの卒業という大きなドラマを前にして、秋元康のアンテナが働いたのでしょうか? この曲のラストにはまゆゆがマイクをステージにそっと置くという山口百恵オマージュと思われるパフォーマンスがあるのですが、Mステでは2週とも他のメンバーがそれを邪魔するような演出が施されていました(17日は指原莉乃と柏木由紀が、24日はみんなで阻止)。


最後は年末のMステスーパーライブで、ということだと思うのですが、他の歌番組では普通にマイクを置いてしまっているのでその辺はどう説明をつけるのかなと思いました。



ひと区切りと新境地(2):欅坂46


3日に出演した欅坂46は、新曲「風に吹かれても」を披露。制服ではなく黒のスーツ、そしてファンク調の楽曲と、これまでとはだいぶ雰囲気が変わりました。アルバムも含めて音楽的なチャレンジをいろいろとしているこのグループが今後どのように進んでいくのかは非常に楽しみです。


ちなみにこの日トークパートはありませんでしたが、他の歌番組でトークをする際にはその中心をセンターの平手友梨奈以外のメンバーが務めることが多かったように思います。今年の夏はかなりの精神的疲労を漂わせていた平手ちゃんを休ませるための措置でしょうか。できるだけ無理のない状況でパフォーマンスできるように周囲がしっかり配慮してほしいなと思います。



今年のMステも、12月22日のスーパーライブを残すのみ。すでに出演者が発表されており、いつもの顔ぶれだけでなくHIKAKINなど目新しい切り口の出演者もちらほら。どんな形の放送になるのか楽しみです。それでは来月もよろしくお願いします!


TEXT BY レジー(音楽ブロガー/ライター)


 


【2017年11月3日放送分 出演アーティスト】

GENERATIONS from EXILE TRIBE「BIG CITY RODEO」

欅坂46「風に吹かれても」

SHISHAMO「ほら、笑ってる」

JUJU「いいわけ」

Hey! Say! JUMP「I/O」

三浦祐太朗「プレイバックpart 2」


【2017年11月10日放送分 出演アーティスト】

DNCE x End of the World(SEKAI NO OWARI)「ホロウ」

ゴールデンボンバー「やんややんやNight 〜踊ろよ東京〜」

近藤真彦「軌跡」

THE YELLOW MONKEY「Stars」

嵐「Doors 〜勇気の軌跡〜」

手嶌 葵「東京」


【2017年11月17日放送分 出演アーティスト】

THE RAMPAGE from EXILE TRIBE「100degrees」

DAOKO×岡村靖幸「ステップアップLOVE」

AKB48「11月のアンクレット」

関ジャニ∞「応答セヨ」

MIYAVI vs 三浦大知「Dancing With My Fingers」

荻野目洋子×登美丘高校ダンス部「ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)」


【2017年11月24日放送分 出演アーティスト】

E-girls「北風と太陽」

ジャニーズWEST「考えるな、燃えろ!!」

松たか子「明日はどこから」

AKB48「11月のアンクレット」

CHEMISTRY「PIECES OF A DREAM」「ユメノツヅキ」

西野カナ「One More Time」