1年ぶりの日本代表復帰となった大島。海外組が不在のE-1選手権でアピールできるか。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 12月9日に開幕する東アジアE-1選手権の注目株のひとりが、約1年ぶりの日本代表復帰となった大島僚太だ。
 
 いきなり先発抜擢された2016年9月1日のUAE戦(ワールドカップ・アジア最終予選初戦)は、2失点に絡む失意の代表デビュー戦に。以降は1試合もチャンスを与えられなかった大島だが、国際Aマッチウィーク外のため国内組だけで臨む今大会は背番号10を纏うことが決定。12月6日のトレーニング後には意気込みを語った。
 
 今大会の陣容については、「チームメイトも多いし(川崎所属の選手は計5人)、普段対戦している国内組なので、特徴は掴みやすい」と手応え。ただ、ショートパス主体のポゼッションサッカーを志向する川崎と、縦パス優先のトランジションサッカーを志向する日本代表では、求められるプレーがもちろん違ってくる。
 
「そこはしっかり切り替えて、意識を変えてやらないといけない。(パスが通る)確率が低くても、五分五分でも(縦パスが優先される)。そこは決断力をもってやりたい。(FWには)背後への動きが求められているので、そのランニングを出し手の僕らが見逃さないようにしたい」
 
 そう語った大島のサイズは168cm・64kgで、今大会の日本代表ではもっとも小柄かつ軽量級。それでも、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が就任当初から口酸っぱく強調してきた“デュエル”に関しても、「デュエルは僕だけじゃなくて、チーム全員に求められていることなので、負けないようにやっていきたい」と意欲を見せた。
 
 しかし、ハリルホジッチ監督が同じく強く求める“声”と“コミュニケーション”に関しては、独自の見解を示した。指揮官は今回のメンバー発表会見でも「このチームに一つ弱点があるとすればコミュニケーションの部分かもしれない。ゲームではあまり選手たちの声が聞こえない」と語り、合宿でも分かりやすい闘志や積極性を求めているが、比較的大人しいタイプの大島はその点に関してこう語った。
 
「どういう戦いをするかの意思統一はチームとして必要なので、コミュニケーションは必要。でも、自分は大声を出すとかではなく、コミュニケーションはとっているつもりなので。プライベートの話をする必要はないと思っているし、サッカーの話をしている」
 
 縦パス志向やデュエルなど戦術の基本コンセプトには理解とフィットする姿勢を見せた一方、メンタルやコミュニケーションに関しては飄々とした自然体を崩さない。つまり自分をチームに合わせるところと合わせないところ、それが明確化されているように見えた。
 
 ボランチ、トップ下、インサイドハーフなど様々なポジションでの起用が想定されるE-1選手権で大島は、ロシア・ワールドカップへの最終切符を掴むアピールができるだろうか。
 
取材・文●白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)