オスグッド病のなぜ 負荷と症状の関係性、痛みを回避する最大の予防策とは?

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スポーツ少年を悩ませる「オスグッド病」…障害を抱える要因とその予防策とは

 成長期のスポーツ少年を悩ませる代表的な障害の疾患が「オスグッド病」である。休めば膝に痛みがなくなり、スポーツを始めると痛みが再発する。フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一氏が、スポーツトレーニングの舞台裏を語る定期連載。今回は「オスグッド病のなぜ」について、卓球の福原愛やバドミントンの藤井瑞希など日本を代表するアスリートの個人指導経験を持つ同氏に訊いた。

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 成長期の選手たちが抱える膝の障害の1つ、オスグッド病(オスグッド・シュラッター病)。まだ柔らかい成長期の骨(腓骨)が、太ももの筋肉(大腿直筋)に繰り返し引っ張られることで剥離し、膝のお皿の下の骨が徐々に飛び出てしまう障害です。日常生活では不自由がないものの、スポーツを行うと痛みが出る、赤く腫れる、熱を持つといった症状が出ます。

 オスグッド病は、ダッシュ&ストップ、膝を深く曲げる、膝に体重をグッと乗せるといった動作を繰り返すと発症しやすい傾向があります。競技で言うとサッカーやバスケット、テニスあたりが挙げられるでしょう。

 そして、練習や試合後、十分なストレッチをしないことでもリスクが高まります。筋肉はトレーニングをした分、強く、硬くなります。それを放置すれば、ますます骨にかかるテンション(負荷)が強くなるからです。

 オスグッド病の最大の予防策は、柔軟性を上げることです。ケアが必要なのは、太ももの前側の筋肉である大腿四頭筋。そもそも、発達しやすく硬くもなりやすい筋肉なので、練習後は時間をかけてしっかりストレッチをしましょう。

関節に強い負荷のかかるトレーニングは不要…予防やケアにストレッチの導入を

 また、骨の柔らかい成長期に、オスグッド病になるほどの強度がかかるトレーニングは必要ありません。分かりやすい種目で言うと、かつてのうさぎ跳びや、重さを使ったフルスクワットがその代表。膝関節を鋭角(90度以下)に曲げ、強い負荷を関節に一気にかけるような練習は控えてください。

 幸い、オスグット病は発症後、数か月で痛みの症状が治まります。ただし、症状のある間はスポーツをお休みする、または患部に影響のないメニューに切り替えましょう。

「わずか数か月」のお休みでも、大会が近づいていたり、レギュラー争いが懸かっていたりすると、子供たちにとってショックも大きいと思います。しかし、焦りは禁物。患部を休め、地道にケアを続けることが体にとって一番良いことを伝え、無理をしないよう気をつけて見てあげましょう。

 最後に、予防やケアに良いストレッチ法をご紹介します。今日からぜひ、実践してみてください。