国際派女優だった島田陽子さんの名前がこの秋、一本の映画とともにネットのニュースサイトを駆け巡った。

 中国最大の映画祭「金鶏百花映画祭」の国際映画部門で、2016年公開の出演映画『カノン』(雑賀俊朗監督)が、作品賞と監督賞を受賞。さらに島田さんが助演女優賞を受賞したのだ。

 島田さんは「予想外でした」と謙遜するが、再上映館が増え、レンタルショップでの貸し出し数も伸びている。

『カノン』は富山県黒部市を舞台に、アルコール性認知症を患った母を鈴木保奈美が、三姉妹の娘を比嘉愛未、ミムラ、佐々木希が熱演。島田さんは、母が勤務していた蒲鉾店の女社長役として、あらためて存在感をアピールしている。

「完璧とはいわないまでも、富山弁をアクセント、イントネーション含め、少しでもネイティブに聞こえるように努力しました」

 その富山弁のなかに、標準語に近い言い回しを自分なりに組み込んだという。

「女社長に “過去” があることを少し匂わせ、たんにお人好しの社長ではない、と表現したかったんです」

 より深く人物像を描き出す。ベテランならではの演技力だ。

「これからは女優もさることながら、プロデュースや俳優の発掘といった裏方にも挑戦したいですね」

 名女優となっても、その意気は盛んだ。

しまだようこ
1953年5月17日生まれ 熊本県出身 上京後、1970年に『おさな妻』(東京12チャンネル)でテレビドラマデビュー。1980年放映の米国・NBCのドラマ『将軍 SHOGUN』のヒロインに抜擢され、ゴールデングローブ賞・主演女優賞を受賞。日本を代表する国際派女優と呼ばれた
(週刊FLASH 2017年11月7日号)