小林悠(撮影:Noriko NAGANO)

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4日に始まった日本代表合宿で、小林悠はいつもどおり謙虚な言葉を口にした。

「(日本代表に来たのは)すごく久しぶりなので、国内組だけですけどすごく刺激的なのでしっかり自分のプレーを出せるように頑張りたいと思います」

「(Jリーグ優勝からは)もう気持ちは切り替えないといけないと思うので。ここにはその気持ちは持ってきてないです」

だが今年のJリーグを振り返ると、小林にぜひJリーグそのままの成績を持ち込んでほしいと思えるデータが残っている。Jリーグの個人三冠、得点王、ベストイレブン、MVPは必然と言えただろう。

得点ランクトップ3人の成績を並べると、それぞれの特長が浮かび上がる。

小林 悠 出場34試合(2951分) 23得点 (20試合・敗戦0) シュート110本
杉本健勇 出場34試合(2999分) 22得点 (16試合・敗戦1) シュート138本
興梠慎三 出場33試合(2872分) 20得点 (14試合・敗戦1) シュート 80本

小林の一番の特長は得点した試合の多さ。つまりコンスタントにゴールを決めていることだ。杉本の特長はシュートの本数の多さで、それだけアグレッシブにゴールを狙っていたということになる。興梠はシュート本数に対する決定率のが高さが特長で、シュート4本で1ゴールを生んでいたことになる。

そして最も波が少なかった小林が得点王を獲り、小林がゴールした試合では1試合も負けなかった川崎が栄光をつかんだということだ。コンスタントな得点力と得点数、勝利への貢献という数字が三冠につながったのだ。

年度ごとに比べても、小林の成長は如実に伺える。過去5年間のデータを振り返ると、

2013年 出場23試合(1563分) 5得点 ( 5試合・敗戦1) シュート 49本
2014年 出場30試合(2515分) 12得点 ( 9試合・敗戦2) シュート 80本
2015年 出場18試合(1155分) 5得点 ( 4試合・敗戦0) シュート 33本
2016年 出場32試合(2818分) 15得点 (14試合・敗戦1) シュート105本
2017年 出場34試合(2951分) 23得点 (20試合・敗戦0) シュート110本

と、2015年こそ負傷で離脱する時間が長かったものの、それ以外の年は次第に得点数を伸ばしてきた。

もっとも日本代表では不運がつきまとっていた。2014年4月にはアルベルト・ザッケローニ監督から将種周されるもののケガで辞退する。2014年11月、ハビエル・アギーレ監督時代は左膝内側側副靭帯損傷で代表合宿を離脱した。2015年は右ハムストリング肉離れ、右膝半月板損傷、右足関節打撲などケガに苦しみリーグ出場数すら激減した。2016年3月にはアフガニスタン戦で負傷することとなった。

1年を通じて戦える姿を見せた今シーズンこそ、小林は持てる本来の力を発揮したと言えるだろう。2016年10月のアウェイ・オーストラリア戦以来となる出場が見込まれるが、さらにパワーアップした小林が見られるはずだ。

【日本蹴球合同会社/森雅史】