「筋肉をつけるのは大変」とよく言われますが、筋トレを頑張っているのに大した成果を得られない、とぼやく人は少なくありません。どうやら昨今のメカニズム解明により、筋肉を大きくする秘訣は「酸欠」にあることがわかってきたのです。

筋肉の成長と酸欠の関係

通常わたしたちが適度な筋力トレーニングを行う際、血中のヘモグロビンと結合している酸素が消費されていきます。その際不足ぶんを補うため、新たな酸素と結合したヘモグロビンが筋肉に送り届けられます。しかし強度なトレーニングを行う場合はこれの限りではありません。ボディビルダーのように巨大なバーベル等で筋力トレーニングを行った際、大きく身体の血流は阻害され、血中の酸素濃度がどんどん低下していく事態となります。一種の「酸欠」というものですね。この筋肉の酸欠状態こそが、筋肉を大きくする秘訣というのです。

酸欠状態になると筋肉が大きくなりやすくなる

筋肉の利用可能な酸素が少なくなり酸欠状態となると、酸素が必要となる遅筋は動員されず、速筋が多く動員されるようになります。遅筋は持久力に優れる反面、大きくなりにくい筋肉です。そして速筋は瞬発力に優れ、大きくなりやすい筋肉です。酸欠状態でこの速筋は効果的に鍛えられるので、筋肉もそれに応じて大きくなりやすくなるということです。

筋肉を酸欠状態にする方法

では筋肉を大きくさせるために、筋肉を酸欠状態にするにはどうすればいいのかが気になるところですよね。筋肉を酸欠状態にする最もフェイマスな方法は高強度の筋力トレーニングです。上述したように、ボディビルダーみたいに巨大なバーベルを持ち上げる動作がまさにこれですね。しかし一般人にはこれは難しいので、もっと現実的な方法を挙げるとなると、加圧トレーニングや、スロートレーニングといったものもあります。加圧トレーニングは専用のベルト等で血流を制限させた状態でトレーニングを行うもの、スロートレーニングはゆっくりとした動作で行うトレーニングです。加圧トレーニングには専用道具・専門知識が必要となるので、わたしたちがすぐに実践できそうなものとなるとスロートレーニングが最も適しているでしょう。スロートレーニングについては(忙しくて運動嫌いなら「スロートレーニング」)をチェックしてください。筋肉の成長が見込めない方は、普段のトレーニングをゆったりスローペースで行うだけで成果は見違えてくるかもしれませんよ。


writer:サプリ編集部