ベニート駐日スペイン大使が日本記者クラブで会見。バルセロナを中心とするカタルーニャ自治州の独立問題について、「スペインの民主主義、自由主義はしっかりとしていて、彼らはそれに勝てなかったという結果にはなるのではないか」との見方を示した。写真は会見。

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2017年11月28日、ゴンサロ・デ・ベニート 駐日スペイン大使が日本記者クラブで会見した。バルセロナを中心とするカタルーニャ自治州の独立運動について、「憲法違反であり、独立運動を進めてきた人たちは、しっかりとした法律がある国家にはかなわない」と指摘した上で、「民主主義、自由主義はしっかりとしていて、彼らはそれに勝てなかったという結果にはなるのではないか」と述べ、独立は不可能との見方を示した。

同州は本国からの独立を目指し、10月に独立の是非を問う住民投票を実施。賛成派が圧勝し、独立宣言に踏み切ったが、これを受けて中央政府は同州の自治権停止を発動した。プチデモン前州政府首相は罷免され、波乱含みの展開となっている。

同大使は近年の独立運動の気運の高まりは、2012年の深刻な経済危機によりナショナリズムがあおられたことが発端だと分析。独立は国民を分断し、国家を危機に陥れていると批判した。

同大使は「2012年にスペインが直面した深刻な金融危機への不満からポピュリズムが活性化した。経済危機が発生した場合、豊かな地域ほど独立運動が発生しやすい」と指摘。カタルーニャ、イタリアのロンバルディア地方、スコットランドなど、豊かな地域で危機が発生した時に、自分たちの地域だけが発展したいとの考えが背景になっていると分析した。(八牧浩行)