11月29日に引退会見を開いた横綱・日馬富士(33)。貴ノ岩(27)への暴行問題の責任を取った形で、17年の相撲人生に幕を閉じた。気になるのは、横綱のこれから。日馬富士は日本への帰化手続きを進めており『将来は親方として部屋を持ちたい』と漏らしていたという。だが引退時点で日本国籍を有していなかったため、相撲協会に残ることはできない。
 
日馬富士はこれからどうするのか。カギを握るのは広島県にある蓮華院金剛寺の座主・木原秀成さん(72)。日馬富士を10年間にわたって支えてきた“恩人”で、横綱も「心の師」と慕ってきた人物。実は、日馬富士から引退後の“ある青写真”も明かされていたという。
 
「昨年11月、日馬富士と食事をしたときのことです。『帰化しようか迷っています』と相談されたんです。もちろん親方になるという選択肢も頭にあったのでしょう。でも彼は、警察官だった父の『世のため人のために尽くす人間になれ』という遺言を守りたいとも考えていたみたいです。その一環として、彼はひそかにモンゴルで学校を作ろうとしていました。彼は『日本で学んだ礼儀や礼節、先輩を敬う精神に感動しました。だからモンゴルで学校を作って、日本のすばらしさを伝えたい』と言っていました」
 
だがそこで問題になってくるのは、家族だ。日馬富士は10年9月にモンゴル人女性のバトトールさん(30)と結婚。長女(6)、次女(5)、長男(4)の3児に恵まれた。長女は現在、都内にある有名私立小学校に通っている。また次女も今年、有名私立小学校のお受験をしていたと一部で報じられている。つまり日馬富士が学校運営のためモンゴルに帰国するとしても、家族はそう簡単には日本を離れられないということだ。
 
「奥さんは留学先の日本で日馬富士と出会い、子どもを産みました。彼女は日本のことを愛していますし、子どもを日本での生活を見据えて有名私立に入れたはずです。家族はみんな日本語を話せますし、モンゴルよりもこちらのほうが生活水準は高いですからね。奥さんとしても今さら日本を離れたくはないでしょう」
 
そうなると、残された決断は別居。木原さんは横綱と夫人の関係性についてこう語る。
 
「夫人はとても強い女性です。彼は『女の人は子どもを1人産むたびに強くなっていく。妻はもう3人目だからものすごく強い』と言っていましたが、それくらい奥さんに頭が上がらないのです。奥さんが日本に残ると言えば、日馬富士はその意見を尊重するでしょう。つまり、別居もやむを得ないかもしれません」