「さばけるチャンネル」の動画より

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家庭で魚を調理する際、スーパーに行けば切り身が買えるし、最近では鮮魚コーナーで頼めばワタやウロコを取ったり3枚におろしたりしてもらえるサービスも少なくない。

そのためか、最近は魚を自力でさばけない人が増えてきたようだ。そんな中、ひとつの動画チャンネルがツイッターで話題となった。いろいろな魚介類をプロが次々とさばいていく、その名も「さばけるチャンネル」だ。

日本中がもっと魚に触れ、味わいたくなるように

ユーチューブにある「さばけるチャンネル」にアクセスすると、魚類や貝類、甲殻類の動画が五十音別に整理されている。まな板に乗った魚介類の数々。どれもクリックした瞬間から、プロの調理師による「さばき」が解説付きでスタートする。

サンマの「大名おろし」の動画を見てみよう。まず「胸びれが頭側につくように斜めに包丁を入れ、頭を切り落とす」、次に「尻から包丁を入れ、内臓を取る」といった具合に、職人による手際よい処理が進んでいく。全く経験がなくても「やってみようかな」という気にさせるような鮮やかさだ。時間にして2分程度で見終わる。

台所を預かる主婦、料理好きなお父さん、釣りが趣味の人にとっても大いに参考になるだろう。一方で、タコやアワビ、イセエビ、ウニと普段は素人がさばく機会がなさそうな魚介類の動画は、「さすがプロ」という技を楽しめる。グニャグニャしてどこから手を付けたらいいか分からないタコでも、調理人が頭から内臓を手でとり除き、次に身の中心にある口を取り、全体に塩をふってぬめりや汚れを落としていく様は見事で、手順がとても分かりやすい。

これらの動画は、「日本さばけるプロジェクト」の一部だ。これは日本財団や国土交通省が推進する「海と日本PROJECT」の一環で、公式ウェブサイトによると、魚をさばくことについて「自らの手でその命に触れ、海の恩恵に想いを馳せる、日本古来の技法」と位置付けている。「さばけることへの憧れや喜びという共感」を掘り起こし、日本中がもっと魚に触れ、味わいたくなる食のムーブメントを切り開くとしている。

服部幸應氏「日本人として大事なこと」

「さばけるチャンネル」は服部栄養専門学校の日本料理講師、西澤辰男氏が監修する。約70種の魚介類のさばき方や、包丁の手入れ方法といった動画を公開している。

チャンネルでは、「日本さばけるプロジェクト」実行委員長を務め、テレビなどでもおなじみの服部栄養専門学校長・服部幸應氏が動画でメッセージを寄せている。魚をおろせるようになるのは「日本人として大事なこと」と言う。DPA(ドコサペンタエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)といった人間に必要な栄養素がたっぷりの魚を食べる機会が減っていることに警鐘を鳴らし、「おろせるようになりましょうよ」と呼びかけている。

ツイッターには動画を見た人たちから、「勉強になる」「ずっと見ちゃう」「これを見てさばけるようになった」といった投稿が寄せられた。