心身をむしばむ「怒り」「イライラ」 日頃の呼吸と食事で上手に抑えよう

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【あしたも晴れ!人生レシピ】(Eテレ)2017年11月24日放送
「自分を知って イライラ解消!」

家族や同僚、恋人、あるいは街行く知らない人々に対して、日々怒りやイライラを募らせてはいないだろうか。我慢しすぎると物に当たって壊してしまったり、体に不調があらわれたりする場合もある。

番組では、心療内科で治療に用いられる方法から、心を落ち着かせる食材や料理まで、怒りやイライラを上手に解消する術を紹介した。

「日記」で自分の怒りの傾向と対策を知る

そもそも人間はなぜ怒ったり、イライラしたりするのか。

帝京大学心療内科の中尾睦宏教授によると、動物は生きるために、攻撃されたら反撃しなければならない。行動に移すため、本能で気持ちをたかぶらせ、怒りの感情を生んでいる。

嫌な体験やストレスを感じる出来事があると、脳内の感情をつかさどる「扁桃体(へんとうたい)」が刺激され、ストレスホルモンが出たり、自律神経がたかぶったりして、呼吸が早くなる、顔が真っ赤になる、汗が出るといった症状があらわれる。

怒ると一時的に高血圧になるほか、心筋梗塞や狭心症、不整脈など、循環器系の病気も引き起こしうる。また、怒ってからの後悔で心にダメージを受ける場合もある。

怒りやイライラを抑えるため、中尾教授が実施しているのは「日記療法」だ。

怒るような出来事があった日付と場所、何があったのか、その時の気分、怒りの度合いを書き残す。客観的に出来事や気持ちを書くと、自分がどんな場面で怒りやイライラを感じやすいかの傾向がわかり、対処法がつかめるようになる。

怒鳴りそう、物に当たりそうなど、カッとなった時はその場から離れるとよい。怒りの感情は6秒程度我慢すれば鎮まる。

怒ったり興奮したりすると呼吸が荒くなるが、気持ちを落ち着かせるように深呼吸すれば、それだけで6秒時間を稼げる。

中尾教授が勧めるリラックス呼吸法は、

(1)2秒かけて鼻から息を吸う。
(2)1秒間息を止める。
(3)3〜4秒かけて口から息を吐く。

日頃からリラックスしていれば、イライラした時の感情のたかぶりも抑えられる。

「魚」と「油」で脳を幸せに

心療内科医の姫野友美氏は、イライラ解消につながる食材とメニューを紹介した。

イライラや怒りには、脳内ホルモンのセロトニンとオキシトシンが大きくかかわっている。

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、心を安定させ、不安感を鎮める。オキシトシンは「愛着ホルモン」とも呼ばれ、愛情を感じさせ、人間関係を円滑にする働きがある。

セロトニンの生成には、タンパク質、ビタミンB群、鉄分が必要だ。肉、魚、大豆製品、卵などに多く含まれている。

オキシトシンの生成には脂質が必要。ココナッツオイルやアマニオイル、バター、肉や青魚の脂を摂るとよい。

姫野氏が勧めるメニューの一つ目は「さばとトマトのレッドカレー」だ。

1人分の材料は以下の通り。

さばの水煮 1缶
トマトの水煮 1缶
タマネギ(中) 2分の1個
ナス(小) 1個
赤パプリカ 2分の1個
ニンニク 1かけ
カレー粉 大さじ1
ココナッツオイル 大さじ2
クミンシード 大さじ2分の1
顆粒コンソメ 3グラム
チリパウダー 小さじ1
ローリエ 1枚
塩コショウ 少々
水 200cc

弱火にかけた鍋にココナッツオイルをひいてクミンシードを炒め、香りが立ってきたら包丁の腹でつぶしたニンニク、みじん切りにしたタマネギ、一口大に切ったナス、赤パプリカを加えてさらに炒める。

野菜がしんなりしたらカレー粉を全体になじませ、さばの水煮を汁ごと、トマトの水煮、水、顆粒コンソメ、チリパウダー、ローリエを加え、トマトが崩れるまで煮込む。塩コショウで味を整えたら出来上がり。

二つ目は「アボカド・まぐろ・納豆どんぶり」だ。

1人分の材料は以下の通り。

まぐろ赤身(刺身用) 50グラム
アボカド 2分の1個
納豆 1パック
温泉卵 1個
大葉 1枚
ご飯(十六穀米を混ぜて炊いたもの) 150グラム
ニンニク(すりおろし) 小さじ2分の1
ポン酢 大さじ1
ゴマ油 小さじ1
アマニオイル 小さじ1
白ゴマ 少々

ポン酢とニンニク、ゴマ油をよく混ぜ合わせ、まぐろと薄切りにしたアボカドにかけて味をなじませておく。

ご飯を器に盛り、千切りにした大葉をちらしたら、まぐろ、アボカド、添付のタレを入れてかき混ぜた納豆、温泉卵をのせ、白ゴマをかける。食べる直前にアマニオイルを回しかけたら完成だ。