2007年1月、米アップルの故スティーブ・ジョブズはサンフランシスコで開催された「マックワールド」で、後に世界を変えるiPhoneを初めて発表した。Photo:AP/アフロ

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今、再び米国シリコンバレーに注目が集まっているが、その真の姿は知られていない。現地に25年以上在住し、現在も投資家として活躍する“インサイダー”である筆者に、その生態系を多角的に説き明かしてもらう。

 2017年6月29日、この日、発売から10年を迎えた製品がある。たった10年で人々の生活シーンを変え、開発した会社を時価総額100兆円規模と世界一価値のある企業へと押し上げた。世界を変えたともいえる製品、それが米アップルのiPhoneである。

 しかし、当時アップルのシニアマネージャーだったアンディ・グリニョンによると、スマートフォンの開発に着手した当初、担当チームは世界を変えることを計画していたわけではなかった、という。単に音楽プレーヤーに電話機能を加えた「電話ができるiPod」がiPhoneの原型だと。

 それがどうだろう。発売してみれば電話や音楽よりも「人々や情報とつながる手のひらのコンピューター」として世界中に普及した。写真やビデオは、従来の専用カメラではなくスマホで撮影し、それを共有するサービスが爆発的に伸びた。

 さらに世界中のエンジニアがおびただしい数のアプリケーションサービス(アプリ)を開発し、iPhoneというたった一つの製品が多くの既存製品を淘汰した。

 携帯電話やデジタルカメラ、カレンダー、予定表、手帳、(紙の)地図、目覚まし時計、電卓、カセットレコーダー、万歩計など枚挙にいとまがない。

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