鹿島にとっては大きなV逸となった

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[12.2 J1第34節 磐田0-0鹿島 ヤマハ]

 鹿島アントラーズが敵地でジュビロ磐田と0-0で引き分け、優勝を逃した。勝てば自力で優勝を決めることが出来たが、川崎フロンターレに勝ち点で並ばれると、得失点差で逆転を許した。

 王手をかけた状態で迎えた残り2節を連続スコアレスドロー。常勝軍団と言えど、プレッシャーはあった。最大8差あった勝ち点差を追いつかれてのV逸。「プレッシャーはありましたけど、その中でいかにいいプレーができるか、勝利を届けられるかが仕事。鹿島アントラーズにいたら常に背負っているものなので」(MF遠藤康)。

 Jリーグは昨年7月に英動画配信大手のパフォーム社が提供するスポーツのライブストリーミングサービス「DAZN(ダ・ゾーン)」と17年から10年間、約2100億円の大型放映権契約を締結。今季より優勝チームへの配分金が大幅に増額している。

 優勝した川崎Fには、今季のリーグ優勝で総額18億5000万円が渡ることが決定。内訳は優勝賞金が3億円、そして理念強化配分金が翌年以降の支払いとなるが、18年に10億円、19年に4億円、20年に1.5億円が支払われることが決まった。このほか、J1クラブに均等配分される3億5000万円もあり、川崎Fは総額22億円を受け取る。

 2位の鹿島には賞金1億2000万円、そして理念強化配分金が18年に4億円、19年に2億円、20年に1億円で総額8億2000万円が支払われる。総額差は10億3000万円。大きな差を生むV逸劇となってしまった。

 なお3位のセレッソ大阪には賞金6000万円と理念強化配分金が18年に2億円、19年に1億5000万円。4位の柏レイソルには理念強化配分金が18年に1億8000万円支払われることになる。ただし理念強化配分金を受け取るためには同年度の審査を通過する必要がある。

 昨年度、年間優勝した鹿島が受け取った賞金は総額1億8500万円(年間総合優勝1億円、第1ステージ優勝5000万円、年間勝ち点3位2000万円、CS準決勝勝利1500万円)だった。優勝目前だった経緯もあり、鹿島にとってはショックを倍増させる結果になった。

(取材・文 児玉幸洋)
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