難関資格の筆頭格である、公認会計士。

―高収入、堅実、転勤なし。

そんな好条件を難なくクリアする“勝ち組”であり、東京の婚活市場においても人気が高い職業の一つである。

しかし「堅実過ぎる」職業に就いたからこそ、悩みがある。

士業として将来目指すゴールは独立開業?監査法人のパートナー?様々な選択肢がある中で、会計士は日々自身のキャリアに悩まされている。

慶應義塾大学商学部卒業後、大手町にある大手監査法人に入社した隆一、27歳。彼の公認会計士人生はいかに・・・?

「サラリーマン会計士・隆一の迷い」一挙に全話おさらい!



第1話:「石の上にも3年」は、社会人として“死”の始まり。27歳で取り残された男の行く末は果たして…!?

どんな有名企業に入ったとしても、所詮は会社の一兵卒。トップに上り詰められるのなんて、何千分の、いや何万分の一の確率だ。大学生の頃の僕は、そんな風に考えていたのだ。

そして大学4年生で難なく試験に受かり、“30歳まではとりあえず組織で働こう”という思いで最大手監査法人に入社。僕の人生は、順風満帆そのものだった。

しかし入社5年目、27歳のときに僕は“迷い”を感じ始めた。

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第2話:「お前のこと、追い越しちゃったな」ベンチャー役員へ華麗なる転身を遂げた男からの、思いがけぬ挑発

「健、転職おめでとう。次のステージでも頑張れよ」
「いつの間にか、隆一を追い越しちゃったな。 隆一も頑張れよ!」

―追い越す?

何を、追い越したのか?相変わらず調子がいい健の言葉に、不快な気持ちを隠せなかった。

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第3話:「僕は、このままでいい」交際3年目の彼女との未来予想図を揺るがした、驚愕の知らせ

「正直、悔しいよ……。東城なんかにパートナーができるわけない。あいつは組織運営なんてことにまるで興味がないし、自分のやりたい放題だ」

冴木さんの本音を、初めて聞いた。雲の上の存在であった冴木さんも、会社に属する“サラリーマン”だ。組織の方針には逆らえないし、逆らうなら去るしかない。それが宿命だ。

そんなことを考えていたら、冴木さんはこう言った。

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第4話:「私とのこと、どう考えているの?」草食系男との将来に、30歳目前に焦り出した女

健の退職や冴木さんがパートナーになれなかったことで、僕はキャリアの方向性に再び迷いを感じていた。

1人で考えていても仕方ないので、ある人に話を聞くことにした。

それは、2年前に監査法人からメーカーへ転職した先輩、倉田さんだ。商社勤務のご主人と結婚したのち、東証一部上場しているメーカーの経理部へ転職した、キャリアウーマンだ。

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第5話:社内政治は、もうウンザリ…。結婚に夢見る女を絶句させた、想定外の男の決断

本当は自分から言いたくないが、“草食会計士”には、女がリードするしかない。待ち合わせの時間ぴったりに、隆一が現れた。いつも通りのことなのに、緊張して心臓がバクバクする。

でもさりげなく切りだせるように、席に座って乾杯したあとは、いつも以上に笑ってみせた。そして、とりとめもない会話の中で、ユキはふと聞いてみた。

「隆一、私との将来考えてくれている…?」

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第6話:「会社を辞めても、彼女を幸せにする。」キャリアと結婚、人生の岐路を目前にした男の決意

「俺、会社辞めてきたよ」

先ほどまで嬉しそうにしていたユキの表情が一転し、薄暗く寂しそうな表情に変わっていった。想定していなかった言葉だったのだろう。もちろん、ユキからの問いかけに対する答えも出すつもりであった。でもその表情を見て、次の言葉がでなかった。

沈黙していたユキが口を開く。

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第7話:「いつまで待てばいいの?」独立開業した男との将来に、新たに生まれた女の苦悩

まずは、隆一の気持ちを尊重したい。しかし、不安は付きまとうのであった。自分はこのまま待つしかないのか?待ちに待った結果、どんな将来が待っているのだろうか?

新たな不安が頭をよぎる。隆一からの返事を貰い、半年経ったいま、状況が見えない中で、ユキはこの思いを誰かにぶつけたかった。

―お久しぶりです。今度、お時間いただけますか?―

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第8話:「糟糠の妻」なんて、理想論?経営が軌道に乗り始めた男の裏側で、“キープ男子”作りに余念がない女

―私、本当にこのままでいいのかな…?

「将来は真剣に考えている」と言われたものの隆一は独立を決意し、今は仕事に没頭している。結婚したいなんて気持ちは、毛頭ないだろう。

待ち続けることに不安を覚えたユキは、ためらいを感じながらも、新たな一歩を踏み出す決意をした。依子が誘ってくれたお食事会で知り合った、商社勤務の望月からの食事の誘いを快諾してしまったのだ。

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第9話:「悲劇は予告なしに訪れる」順風満帆と思われた経営者に迫る、無情な仕打ち

それは、突然のことだった。

―今夜、会える?何時になってもいいから。

ユキからのLINEだ。何時になってもいい?何かあったのか、と不思議に思いながらクライアントとの会食を早く切り上げることにした。

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