BTS(防弾少年団)プレゼンからBLACKPINKダンスコピーまで……『よいこのK-POP』潜入レポート

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 11月15日に東京カルチャーカルチャーにて『よいこのK-POP 〜 劇団雌猫と学ぶ隣の沼』が開催された。同イベントは女性の“浪費”に焦点を当てた『浪費図鑑 ー悪友たちのないしょ話ー』(小学館)を上梓して話題となったもぐもぐ、ひらりさ、かん、ユッケの4人組からなるサークル・劇団雌猫が主催する勉強会企画の第一弾で、今回の参加メンバーは劇団雌猫の中で一足先にSEVENTEEN(通称:セブチ)にハマったというかん、司会のひらりさ、K-POPについてはあまり詳しくないというもぐもぐ、そして“せんせい”として女子アイドル、ジャニーズを経てK-POPにハマったというコディアックヒグマ、2008年からのK-POPファン・ヨロイハブを迎えた。イベント中はかん、コディアックヒグマ、ヨロイハブの3人を中心にトークを展開。本稿ではその模様をレポートする。

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■1部:K-POP基礎講座

 まず第1部では「K-POP基礎講座」として、様々なテーマで3人がK-POPについて語っていった。「“沼”にハマって驚いたこと」では「情報の供給量が多い」(かん)という意見が挙がる。K-POPアーティストはTwitter、YouTubeのほか、Weibo(中国で展開するSNS)、V LIVEもこまめに更新しているという。V LIVEはLINE LIVEと似た構造だが収録した映像と生中継、どちらも配信可能なのが特徴で、宿泊しているホテルなどから生放送を行うこともあるそうだ。特にBTS(防弾少年団)はSNSを使うのがうまく、コディアックヒグマがスケッチブックに書いたBTSの詳細なスケジュールを見せて会場を驚かせていた。

 「今アツいグループ」というテーマで挙がったのがWanna One。各事務所からデビュー前の練習生を集めたオーディション番組『PRODUCE101 シーズン2』から生まれた期間限定グループだ。続いて『PRODUCE101 シーズン1』でWanna Oneより前に誕生したガールズグループ・I.O.Iの話題へ。番組の様子を見たもぐもぐが「秋元康のAKB(48)を見ていた韓国人が101を作って、101を見た秋元康が『ラストアイドル』(を作る)、というアツい文化交流が起きてる」と推測する場面も。

■2部:推しプレゼン大会

 続く第2部ではアーティスト名・曲名を明かさずにMVをプレゼン。「クールジャパン」「楽曲派におすすめ」なA(ZICO「Artist」)と、「異国情緒」「心に推してるシンメ(シンメトリー)がある人におすすめ」なB、どちらが見たいか会場でアンケートを取った結果、BのJun&The 8(SEVENTEEN)「MY I」が選ばれた。

 白い紐を持ってセクシーかつ軽やかに踊り、歌詞も自分たちで書いている(しかも、歌詞の内容も互いを思っているようなもの)という二人にファンならずとも大興奮。その後もSHINee「THE LUCIFER」の“Under Water Ver.”やBLACK PINK 「AS IF IT’S YOUR LAST」、“男キャッスル”が印象的なU-KNOW(東方神起・ユノ)「DROP」など事前アンケートでも人気のあった映像が大スクリーンで再生され熱気が増す中、K-POPダンスコピーユニット・ジョウンデイズ(ぴかるん、ほのぴ、りっちゃん、める(岸田メル))によるパフォーマンスへ。ジョウンデイズはBLACKPINK「PLAYING WITH FIRE」を披露し、切れ味鋭いダンスと完成度の高さで会場を驚かせていた。

■3部:インターネットでは言えないK-POPのヤバイ話

 第3部ではさらにディープな話題へ。自身で撮影したアイドルの写真をファンサイトにアップするファン「マスター」から、お弁当やケータリング、ドリンクカーを提供する「フードサポート」を行なったり、ニューヨークのタイムズスクエアに誕生日を祝う広告を出すなど“規格外”のことをするファンまで多岐にわたった話が繰り広げられた。

 そして、ヨロイハブが「今、大人にこそ勧めたいBTS(防弾少年団)」としてパワーポイントを使って応援したくなる理由を熱くプレゼン。楽曲にヘルマン・ヘッセの「デミアン」を取り入れたり、CDに小説が付属したりすることから「サブカルとか好きな人に当たるんじゃないか」と言い、これまでの作品を「学校3部作」「青春3部作」「WINGS」「LOVE YOURSELF」と分類して自身が考えたというコピーとともに振り返った。

 そしてヨロイハブが応援したくなる理由として最後に挙げたのが「売れているということ」。BTSは今や世界を股にかけて活躍し、絶大な人気を誇るグループにも関わらず、「毎日マメに全て(のSNSを)更新して、ファンのことを思っていろいろやっている」のだそう。多忙を極める中でも細やかな気配りを忘れず、応援してくれるファンを思い続ける、というのは彼らに限らず人気のあるアーティストやアイドルに共通することかもしれない。

 ヨロイハブが最後に「やることがとにかく多いのが、“オタク”にとって一番幸せでやりがいがある」と発言していたのも印象的だった。考え方は様々だが、やはりファンにとって“推し”の精力的な活動は嬉しいもの。今回のイベントを通じ、現状に満足せず努力を続ける姿勢やSNSを通じてファンと交流を図るK-POPアーティストたちの姿を見て、彼らが世界的な人気を獲得している理由、そして熱心に応援し続けるファンの気持ちが少し分かった気がした。(村上夏菜)