ジャスティン・トーマス【写真:Getty Images】

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世界3位トーマスが空振り、響いた「コンッ!」の音「たまには、ついてない日もあるよね」

 米男子ゴルフのヒーローワールドチャレンジ第2日は1日(日本時間2日)、世界ランク3位の名手ジャスティン・トーマス(米国)が、空振りする珍シーンが発生。まさかの瞬間をPGAツアー公式ツイッターが動画付きで紹介すると、本人は「たまには、ついてない日もあるよね」と反応し、ファンから「君そのものがロックな存在さ」と粋なエールが上がっている。

 あのトーマスが空振り。いったい、なぜ――。まさかのシーンが起きたのは、15番パー5だった。

 トーマスが放ったティーショットはフェアウェーから外れた。しかし、名手でもこれくらいなら当然あることだが、止まった位置が問題だった。なんとボールがひと回りほど大きい10センチほどの石にぴったりくっつくようにして止まってしまったのだ。しかも、グリーン方向で構えを取った場合、ボールと一緒に手前にある石を打ってしまう。講じた策は逆打ちだった。

 周辺は芝生ではなく砂利。邪魔になる石をどかしながら、反対側に立ったトーマスはアイアンのフェースを裏返し、左打ちの構えを取った。慎重に2、3度タイミングを合わせながら、意を決してスイング。「コンッ!」と音を立てたが、ボールは飛んでいない。あろうことか、となりの石の表面をこするように打ってしまったのだ。

 まさかの空振り。実況と解説も思わず「オオッ」と驚きの声を上げた。1打加算されることになったが、ただでは終わらないのが名手たるゆえん。2度目も再び、同じ逆打ちに挑むと今度は綺麗にボールをヒット。見事にフェアウェーに戻し、このホールはボギーとダメージを最小限にとどめてみせた。

ファンから称賛と激励「見事に挽回、さすがだ」「明日は“ロック”な日を」

 悲劇の瞬間をPGAツアーは動画付きで投稿し、「ジャスティン・トーマスが石と厳しい場所の間で真価を問われることに」と紹介。すると、トーマス自身も反応し、「たまには、ついてない日もあるよね」とユーモアを交えて返信した。映像を観たファンからも驚きとともに次々と激励の声が上がった。

「今日は“石”に苛まれたが、明日は“ロック”な日を過ごせるはずさ!」

「左手を軸にするショットは難しい!」

「君なら石でもコースを回れる実力の持つ主さ」

「次のショットで見事に挽回するあたり、さすがだ」

「明日はきっと良い日になる」

「君そのものがロックな存在さ」

 今大会は復帰戦のタイガー・ウッズ(米国)が注目を集めているとあって「タイガーに向かうギャラリーをJTの力で呼び戻せ!」との声も上がっていた。

 トーマスは24歳ながら、8月の全米プロゴルフ選手権でメジャー初制覇を飾り、フェデックス・カップで年間王者に輝いた。今や世界を代表するトッププレーヤーの一人。今大会は2日目を終えて5アンダーの12位につけているが、3日目以降の巻き返しに期待したい。