最新の炊飯器は白米以外に、玄米や麦ご飯用の炊飯モードを用意している(写真:sotopiko / PIXTA)


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今年も多くの家電メーカーから最新の炊飯器が数多く登場した。高級炊飯器の先駆けである三菱電機の「本炭釜 KAMADO NJ-AW108」やタイガーの「土鍋圧力IH炊飯ジャーJPG-X100」など大手メーカーの炊飯器が勢ぞろい。さらにアイリスオーヤマやハイアール、そしてバルミューダなど新興メーカーからも炊飯器が発売されている。

最新炊飯器はそれぞれ、圧力炊飯機能やスチーム、真空機能、そして内釜の素材などに徹底的にこだわり、最高のおいしさを目指している。また、米の味に厳しい消費者に合わせて、食感や味を100段階以上で微調整できたり、50銘柄以上の米の種類を炊き分けられたりする炊飯器も登場しているのだ。

しかし、すでに各社の最高級炊飯器で炊く白米のクオリティは十分に高い。好みに合わせて調整すればどのモデルでも極上の炊きたてご飯が食べられる。そこで今回、最新炊飯器の選択のポイントとしてオススメしたいのが「玄米」だ。食物繊維やビタミン、アミノ酸など多くの栄養素が取れる玄米をよりおいしく、手軽に炊ける炊飯器などを紹介しよう。

白米感覚で毎日食べられる「白米混合コース」

最新の炊飯器はすべて白米以外に、玄米や麦ご飯用の炊飯モードを用意しており、手軽にこれらを炊けるようになっている。とくに近年は健康ブームに後押しされ、玄米モードに力を入れるメーカーが増えている。東芝の炊飯器もその1つ。なかでも魅力的なのが、最上位モデル「圧力真空合わせ炊き RC-10ZWL」に搭載された白米混合コースだ。


東芝「圧力真空合わせ炊き RC-10ZWL」実勢価格9万4220円(写真:東芝)

健康のために玄米を食べようと思っても、白米とは食感や味が大きく異なるため、なかなか食べ慣れないもの。そこで白米の食べやすさと玄米の栄養をバランスよく摂れるように開発されたのが白米混合コースだ。通常は白米と玄米を一緒に炊いてもおいしくはならない。白米モードで炊くと、玄米が硬く、玄米モードで炊くと、白米がベチャベチャに潰れてしまうからだ。

しかし、白米混合コースで炊くとそうはならない。吸水時に内釜内を減圧して、玄米にしっかりと吸水させることで、白米と玄米をバランスよく炊ける。これなら白米と変わらない感覚で食べられるはずだ。あとは玄米に慣れてきたら割合を変えたり、玄米100%に挑戦するといいだろう。

玄米を短時間で柔らかく炊けるのが圧力炊飯方式だ。玄米は白米と比べて吸水効率が悪く、表皮が硬くなりやすいが、圧力をかけて炊くことで、玄米の表皮も柔らかくできる。象印マホービンの最上位機種「極め炊き "南部鉄器" NW-AT10」も強力な圧力機能を搭載する炊飯器だ。


象印マホービン「極め炊き "南部鉄器" NW-AT10」実勢価格10万7740円(写真:象印マホービン)

玄米モードでは、1.5気圧もの高気圧をかけることにより、最高112℃の高温で炊ける。この高圧力、高温により、玄米の表皮が柔らかくなり、さらに米自体もモチモチとした食感に炊けるというわけだ。これなら玄米100%でも食べやすい。

さらに炊飯時間をかけることで、栄養素をさらに増やせる「熟成炊き(白米・玄米)」メニューも用意している。炊く前に、内釜内の温度を約40℃にして約1時間キープすることで玄米を活性化。通常の玄米コースと比べると炊飯時間はより長くかかるが、玄米に含まれる栄養素の1つであるGABA(γアミノ酸)を約1.4倍に増やせるという。玄米をよりおいしく、そして栄養をしっかり引き出して食べられるというわけだ。

「精米機」で手軽に玄米を取り入れる

玄米を炊くためだけに、新しい炊飯器に買い換えるのは抵抗があるという場合にオススメなのが、家庭用精米機の購入だ。精米機があると、ご飯を炊くときにその都度、玄米から精米できるため、鮮度がいい白米を楽しめる。

また、精米度合いをその都度、変えられるのも精米器の魅力。玄米に近い見た目ながら、比較的食べやすい3分づきや、胚芽だけを残してほとんど白米と同じくらいに精米する胚芽米など、好みやおかずに合わせて精米できる。

そんな精米機の中でも注目なのが、独自機能として「やわらか玄米」コースを搭載しているタイガーの「RSF-A100」だ。


タイガー魔法瓶「RSF-A100」実勢価格1万9800円(写真:タイガー魔法瓶)

この「やわらか玄米」コースでは玄米の表皮や、ぬかを取り除くのではなく、表皮に無数の細かな傷をつける。傷をつけるだけなので、玄米の持つ栄養素はそのまま。それでいて、炊飯時には、玄米についたその細かな傷からしっかりと吸水できるため、白米コースで柔らかく炊けるというわけだ。

通常、玄米コースの炊飯時間は吸水に時間がかかるため、白米と比べると約1.5倍から4倍と長い。それが、「やわらか玄米」コースで加工した玄米なら大幅な炊飯時間の短縮ができるというわけだ。

精米機があれば、白米だけでなく、玄米もより食べやすくなり、しかも短時間で手軽に炊けるようになる。

おこわや赤飯が短時間で炊ける

最後に玄米以外の時短炊飯機能を搭載するモデルも紹介しよう。

自宅で作るとなると意外と時間がかかるのが赤飯やおこわだ。通常、もち米は長時間の浸水とざる上げを行ったうえで蒸し炊きするため、トータルで半日近い時間がかかる。

しかし、パナソニックの「Wおどり炊き SR-SPX107」なら安心だ。「おこわ」や「赤飯」を約46分と、普通のご飯と変わらない時間で炊けるのだ。栗おこわや山菜おこわ、そして白米をブレンドした赤飯を、普通のごはんと同じように短時間で炊くことができる。


パナソニック「Wおどり炊き SR-SPX107」実勢価格6万2180円(写真:パナソニック)

その秘密の1つが、「220℃の高温スチーム」機能を搭載すること。炊飯中に米にスチームを吹きかけることで、蒸して炊いたようなモチモチ食感のおこわや赤飯が楽しめるのだ。

なお、「Wおどり炊き SR-SPX107」も、玄米コースを搭載している。さらに、好みによっては、より弾力のある口触りを実現した「玄米もちもちごはん」コースも選択可能。また、白米も50銘柄を指定することで個性を生かした炊き方ができるなど、マルチに活躍できる1台だ。