1日、韓国・東亜日報などによると、韓国の大統領直属の情報機関、国家情報院が18年ぶりに組織名称を「対外安保情報院」に変更する方針を明らかにしたが、この新名称の英語表現が物議を醸している。写真は国家情報院公式サイトのキャプチャー画像。

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2017年12月1日、韓国・東亜日報などによると、韓国の大統領直属の情報機関、国家情報院(国情院)が関連法を改正し18年ぶりに組織名称を「対外安保情報院」に変更する方針を明らかにしたが、この新名称の英語表現が物議を醸している。

「対外安保情報院」をそのまま英訳すると「International Security Intelligence Service」で、略称は「ISIS」。くしくも、国際的なテロ組織である「イスラム国」(Islamic State of Iraq and Syria)と同じなのだ。「対外」を「foreign」と訳す方法もあるというが、既存の国策研究機関「対外経済政策研究院」の「対外」には「International」の語が当てられている。また「対外安保情報院」ではなく、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が公約で掲げた名称「海外安保情報院」を使っても、英略称は「ISIS」となってしまうという。

東亜日報は、「ISIS」の略語を避けるために、例えば「Service」を別の言葉に替えることも「簡単ではない」と指摘する。韓国の情報機関は1961年の設立当初、米中央情報局(CIA:Central Intelligence Agency)を模して作られ、「中央情報部(KCIA)」と名称を定めた。81年には「Agency」を残し「国家安全企画部(National Security Planning Agency)」に変更。以後、99年に現在の名称となり、英語名には「国民に情報をサービスする」という意味を込めて「Service」の語が使われた。かつての情報機関からのイメージ一新の意味も込め名称が変更されてきたのに、英語名のみで「Agency」を復活させるのは困難との分析だ。なお国情院は「英語名称まではまだ確定していない」としているという。

新名称をめぐっては、韓国語での略称にも懸念が指摘されているそうだ。国情院が国会に提出した法案では略称は「情報院」とされているが、これが「情報員」と同じ読みのため、ハングル表記では区別できないという問題が発生する可能性があるのだ。

報道に反し、韓国のネットユーザーは名称には関心が低いよう。記事のコメント欄には「何をこんなことで悩んでるの?」「名前より仕事が大切」といった声が並び、「むしろぴったりの名前だよ」との皮肉の声や、「韓国の機関なんだからKISISってKを付ければいいじゃないか」との提案も上がった。(翻訳・編集/松村)