暖房依存で冷え体質に…どうやって改善したらいい?

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エアコンなどに依存した生活は、体温の調節をつかさどる自律神経のバランスが崩れてしまう。すると暑すぎる暖房や外気温といった環境要因に影響されやすくなり、体が冷えやすい状態になるという。冷え性になってしまった場合、どうやって改善したらいいの? 医学博士の川嶋朗先生に伺った。

●体が冷えやすい体質、その改善はどうすれば?

「暖房などで生じる冷えの症状の一つに、『冷えのぼせ』があります。手足の末梢血管が閉まるので冷たくなり、血が真ん中に集まってくるため、頭がのぼせて汗をかきます。常に交感神経が過度に緊張していることが原因で起きます。冷え性は自律神経がバランスを崩すことで起き、きちんと働いていれば防げるのです」(川嶋先生 以下同)

ということは、自律神経の乱れを調整できれば治るの?

「自律神経は普通自分で調整できませんが、例えば噛む回数を増やすことでバランスの乱れの改善が見込めることがあります。咬筋(こうきん)という噛むための筋肉を使うと刺激が脳に伝わることでヒスタミンという物質が出てきて、内臓脂肪を燃やし体温を上げます。そして交感神経系のホルモンの分泌を減少させ、リラックスします」

またゆっくり吐く呼吸法もおすすめだとか。

「吸気は交感神経に、呼気は副交感神経に関連するといわれています。まず下腹部に手を当て、吸気時にはお腹がふくらみ、呼気時にはお腹がへこむようにします。これで腹式呼吸になります。そして、5を数えながら吸ったら、10を数えて吐くようにします。これを10回するとリラックスしてきます。そうすると副交感神経が優位になり、血管が開くので体温が上がります」

また眠る前にぬるめのお湯のお風呂にゆっくり浸かることも副交感神経が優位になるので効果的。このとき、半身浴よりも水圧のかかる全身浴の方が効率的。ただし、心臓に問題のある方は半身浴が必須だそうです。

「注意したいのが、お湯の温度です。40度以上になると交感神経が優位になってしまいます。また熱いお湯でのぼせて、汗をかき、湯冷めをするので逆効果です」

●ママが子どもの体温の調節機能を損ねる可能性も…

また、成長過程にある子どもについては、体温調節機能が育つのを阻害するような行動は控えておきたいもの。

「以前、クーラーがなかった時代は、子どもは風の子といわれるくらい大して着込まなくてもなんとかなっていたものです。今は冬になると、親が『それじゃ寒いから着て行きなさい』と言って厚着させようとして、子どもは素直だから着ますよね。子どもに寒くないか聞いてみて、本人が必要ないといえば、着せるべきではありません」

自律神経の乱れの解消が冷えにくい体質を作るためのポイントのようだ。今年の冬は体質改善から取り組んでみては?

(取材・文:石水典子 編集:ノオト)