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●楽天モバイル、2017年はどんな年だった?

楽天モバイルは12月1日、事業概況についての記者発表会を行いました。契約回線は、楽天モバイルのみで100万回線を突破。さらに、11月1日付けで買収したFREETELの回線を含めると、140万回線となります。2016年11月の契約回線数が60万回線ほどだったことを考慮すると、2017年は楽天にとって「飛躍的な1年」であったと言えそうです。

契約者の年齢層にも変化がありました。2016年10月の契約者の年齢層は、20代が13%、30代が29%。一方2017年10月は20代が23%、30代が30%で、20代と30代だけで過半数に達しました。登壇した楽天の執行役員 楽天モバイル事業 大尾嘉宏人氏は、「若い世代を取り込めていることは楽天としての強みだ」と自信をのぞかせました。

大尾嘉氏は、2017年9月に開始した「スーパーホーダイ」も好調だとドヤ顔。スーパーホーダイは、ひと月の高速通信量を使い切っても、最大1Mbpsの速度で通信ができるサービスで、月々1,980円(税別)から利用できます。サービスを開始した9月当初と比べ、契約プランとしてスーパーホーダイを選ぶ人の割合は11月時点で16%増加しました。

スーパーホーダイはこれまで、楽天モバイルの新規契約者のみが選べるプランでしたが、2018年1月25日からは既存のユーザーに対しても申し込みを受け付けます。さらに、同日午前10時から2018年2月23日9時59分まで、「スーパーホーダイ プラン変更キャンペーン」を実施します。楽天モバイルユーザーがスーパーホーダイにプランに変更すると、プラン変更月から1年間、楽天会員は1,000円、ダイヤモンド会員には500円を利用料金から割引きます。

楽天グループのシナジーを生かした施策もアピール。2017年9月2日から9月7日に楽天が行なった「楽天スーパーセール」では、6日間で7,000台以上のセール対象端末を売り上げました。タイムセール枠では、550台用意したファーウェイの「HUAWEI Mate 9」が45秒で完売したそうです。

次の楽天スーパーセールは12月2日。タイムセールでは、ASUSの「ZenFone 3 Max」が3,980円(税別)や「ZenFone Go」が2,280円(税別)で提供されます。楽天モバイル楽天市場の価格と比べると、80%以上安くなる破格の割引です。

●FREETELのMVNO事業継承について

発表会では、11月1日付けで買収したFREETELのMVNO事業継承についても言及。端末販売事業のほうは、引き続きFREETELの運営会社であるプラスワン・マーケティングが行います。通信事業については、2018年1月15日以降にすべて、楽天ブランドに統合します。通信事業のサービス内容はそのままで、一部の名称だけが変更に。たとえば、「FREETEL SIM 使った分だけ安心プラン」は、「使った分だけ安心プラン」となります。

楽天ブランドへの統合後もFREETELユーザーへ継続利用を促すため、11月末にデータ通信速度を増速。また2018年春をめどに、「FREETEL でんわ」を「楽天でんわ」と同じ回線に統合します。

FREETELユーザーには、楽天が力を入れるスーパーホーダイへの特別優待プログラムも実施。優待プログラムを利用してスーパーホーダイに加入すると、MNP転出手数料(税別3,000円)と契約事務手数料(税別3,394円)がかかりません。さらに月額基本料を初月は無料に。その後も1年間は利用料金を500円を割引きます。

発表会後の質問では、FREETELのサービス「とりかえ〜る」に関する質問が相次ぎました。とりかえ〜るは、契約開始月を含め6カ月以上FREETELで購入したスマホを利用すると、残りの残金を払わずに新しいスマホに機種変更ができる有料サービスです。サービスの提供主は今後楽天モバイルに、ですがここで交換できる端末は、楽天モバイルとFREETELのどちらが提供するのでしょうか。

楽天モバイルによると、端末を交換するのはプラスワン・マーケティング。「端末を交換したい場合は、プラスワン・マーケティングの窓口へお願いします」とのことでした。残念ながら、楽天モバイルが取り扱う端末は選べません。

このほか、大手キャリアによる値引きやサブブランド登場によって、MVNO事業への影響はあるのかという質問が。大尾嘉氏は、「はっきり言ってしまうと、ある」とやや困り顔。ただ、サブブランドにしようとしているユーザーに、楽天モバイルの魅力を説明すると、楽天モバイルを選ぶ人は多いといいます。「現場でスイッチさせる」ことが重要だと力説しました。

MMD研究所の最新データによると、格安SIMという言葉を知っている人が89.1%、どのようなサービスがあるか知っている人が59.2%、内容を理解しているという人が47.5%。ほぼ半数近くがサービス内容を認知するまで広がっています。

一方で、2017年9月の時点で、格安SIMの利用検討者は24.1%、利用経験者は15.9%、継続利用(2台持ちを含む)は14.3%。利用継続者は半年で2.2ポイント上昇していますが、利用検討者は1年で22.6%から24.1%とほぼ横ばいです。

伸び悩むMVNO業界の中で、楽天モバイルは契約回線数が140万回線を突破したことを強調します。しかし、楽天モバイルの事業戦略を打ち出した2014年10月29日の発表会で、1,000万契約を目標にすると話していたことを考えると、それにはまだ遠く及びません。楽天モバイル単体で100万回線を突破するのに3年間かかったことを踏まえると、1,000万に届くには単純計算で30年かかってしまいます。「1,000万回線の目標は忘れてしまったのか」と尋ねると、「目指してはいる」と、2014年の発表会に比べてやや弱気にも見えます。今後は楽天シナジーを生かした、独自の安くて魅力的なサービスや料金プランの提供に期待がかかります。