米マイナーでは奇妙な三振を喫した打者が出現【写真:Getty Images】

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「スポーツ名珍場面の総集編」…MLBマイナーで起きた「歴史上最悪の三振」に米騒然

 早いもので12月を迎え、師走に突入。2017年もスポーツ界は数々の名場面が生まれたが、なかにはファンがうなるような好プレーも、思わず笑ってしまうような珍プレーもあった。そこで「名珍場面2017」と題し、今年起きた珍事を連日にわたって紹介する。第1回は5月に野球の米大リーグ、マイナーで起きた「歴史上最悪の三振」――。

 なぜ、彼はバットを振ったのか――。そう思いたくなるような世にも奇妙な三振を喫した選手が5月に出現。まさかの「ストライク・アウト(三振)」という球審のコールに愕然とした様子を、全米のメディアがこぞって動画付きで紹介。「恐らく野球史で最悪の三振を見よ」と報じられ、爆笑とともに話題を呼んだ。

 世にも奇妙な三振の主人公となってしまったのは、ロッキーズ傘下2Aハートフォードの三塁手フエンテスだ。

 26日のメッツ傘下2Aビンハムトン戦の8回、2死走者なしで対峙したのはバーンズ。しかし、マウンドの右腕はカウント1-2から投球動作に入ってリリースする際、バランスを崩してしまった。ボークを取られないようにと判断したのか、右打者のフエンテスから遠ざけるように一塁線方向の地面に叩きつけた。

 バウンドしたボールはホームプレートから数メートル離れた地点を転がって通過した。ボール――。そう思った次の瞬間だった。何を思ったのか、フエンテスはバットが届くはずもない、コロコロと転がるボールに合わせて緩やかにスイングしたのだ。

本人は悲劇、全米は笑撃…珍プレーに米メディア大反響「最も奇妙かつ笑える三振」

 これを見逃さなかった球審は「スイング」を宣告。驚いた捕手も慌ててフエンテスにタッチし、見事に空振り三振が成立してしまった。この時、投手のバーンズは当然予期できるわけもなく、直接ボールを受け取ろうと、捕手に向かって歩み寄っていたところだった。

 衝撃の空振り三振事件を、MLBの動画コーナー「Cut4」は動画付きで「ただのフレンドリーなジョークのつもりだったのに。どうなったかって? 空振りが認められ、フエンテスはアウトになってしまった」と紹介。映像を見ると三振の後、フエンテスは驚いた表情で審判の顔を見つめたが、タッチされると事態の重さを受け止め、打席で屈み、ショックを隠しきれない様子だった。

 当時は全米メディアも続々と報じた。CBSスポーツは「マイナーリーガーが経験した恐らく野球史で最悪の三振を見よ」と派手な見出しで特集。USAトゥデーは「マイナー選手による最も奇妙かつ笑わせる三振」、FOXスポーツは「マイナー選手による今季最も異様な三振」と、それぞれ異なる表現で珍プレーを伝えていた。

 ファンを盛り上げようという冗談のつもりもあったのだろう。そう考えると、遠すぎるボールに対して空振りを喫したフエンテスも一概に責められるものではない。ただし、ESPNが報じた動画によると、最初にバウンドした地点はホームプレートから35.5フィート(10.82メートル)も離れていたという。

 日本の高校野球などでも、時々、珍プレーは見受けられるが、こんな三振はそうお目にかかれるものではない。フエンテスは図らずも今年のMLBで最も記憶に残る三振を記録してしまった。