就活生の内定ブルーは過去最高に。今の学生は仕事に「成長」を求めていない!?

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 空前の売り手市場と言われた2017年の就職活動。そんななか、来年卒業予定の学生たちは就職活動に関して、どのような考えを持ち、悩みや不安を抱えているのでしょうか。

 企業の採用活動を支援するサイト「JOBRASS新卒」を運営する株式会社アイデムの「人と仕事研究所」では、民間企業への就職を希望している大学4年生、大学院2年生の男女655名(2018年3月卒業予定)を対象に「就職活動に関する調査」を実施しました。

 そのアンケート結果によると、近年は内定獲得者の中にも、入社予定企業を決めた後に不安や憂鬱な気分になる「内定ブルー」になってしまう学生が増えているようです。

◆10月1日時点で80%が“就活終了”

 まずは2017年10月1日時点の就職活動の「主な活動」について聞いたところ、以下の結果になりました。

「面接・試験段階」……7.2%
「内定獲得/就活継続段階」……8.9%
「内定獲得/就活終了段階」……78.3%

「面接・試験段階」と「内定獲得/就活継続段階」と答えた人が計16.1%だったのに対し、「内定獲得/就活終了段階」と回答した学生が圧倒的に多いことがわかりました。

 また、「内定獲得/就活終了段階」と答えた学生は前年比わずか0.1%の減少と、ほぼ前年並みの内定率という結果でした。

◆内定ブルーになる学生は年々増加!

 次に「内定獲得/就活終了段階」と答えた学生に、内定ブルーになったことがあるか聞いたところ、「ある」と回答した学生は81.1%もいることが判明しました。

 過去のデータを見ると、2016年卒は72.0%、2017年卒は74.9%と、内定ブルーになる学生が実は年々増加していたことになります。では、なぜ学生は内定ブルーになるのでしょうか。具体的な内容を見ると、

1位 自分は社会人としてやっていけるのか……59.9%
2位 入社予定企業の同期や社員とうまくやっていけるのか……49.0%
3位 入社予定起業の求める力が本当に自分にあるのか……38.9%
4位 社会人にはなりたくない……37.3%
5位 もっとほかによい企業があるのではないか……33.4%

 と、回答する学生が多いことがわかりました(複数回答可)。

 内定獲得段階では、企業への不安というよりは、自分の能力や人間性が社会で通用するのか不安に感じている学生が多いようです。
◆学生にとって働きやすいのはどんな企業?

 続いて、どのような制度・取り組みがあると働きやすい企業だと思うかを学生に聞きました。

1位 残業削減の取り組み……46.0%
2位 有給休暇以外の独自・特別休暇の設定……44.3%
3位 女性の育児休業取得率・復帰率が高い……42.4%
4位 年次有給休暇等の取得推進や柔軟に取得できる制度……40.9%
5位 男性の育休取得など育児参加の推進……37.1%

 およそ46%の学生が選んだ1位は「残業削減の取り組み(残業禁止、ノー残業デイの設定など)」でした。

 最近の学生たちは、アフター5の充実や休暇の確保、男性の育児参加など、ワークライフバランスに関係する制度・取り組みをしている企業に働きやすさを感じる傾向にあるようです。

◆給料よりもワークライフバランス重視の実態

 今回の調査結果について、アイデム「人と仕事研究所」所長の岸川宏氏は「学生がワークライフバランスを重要視する傾向が浮き彫りになった」と、述べています。

「10月1日現在の就職活動の進捗は、内定獲得率87.9%、就職活動を終了している学生は78.3%と、ほぼ前年並みの状況です。働きやすい会社だと感じる制度については、残業削減・禁止の取り組み、有給休暇以外の独自の休暇など、労働時間や休日に関する制度への支持が高くなっています。」

「そのほか、学生の就労感についても聞いたところ、給料やステータスと休日の多さであれば、休日の多さを求める傾向があります。さらに残業が多いが自己成長できる環境と、自己成長しづらい仕事でも残業が少ない環境であれば、後者を選択する学生が多数派となっていました」

 仕事に「圧倒的成長」ではなく、質や休日の多さを求めているのが今どきの学生の本音なのだろう。

<文/ハセベサチコ>

※出典:アイデム 人と仕事研究所「就職活動に関する調査」