夜のスマホ断ちで眠りが変わった!特に危ない、子供の“SNS漬け”

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 夜遅くまでスマホをいじったり、SNSを閲覧したりしていたら、よく眠れなかった。なんてことありませんか? そりゃカラダにいいわけないのはわかっちゃいるけど、どうにもやめられない……。

 もちろん現代社会でネットを完全に切り離すのはムリな話でしょう。でもストレスを抱え込んでまでやるほどのものではないはず。

◆シリコンバレーの親たちが、子供のスマホを制限する理由

 たとえばイギリス王立公衆衛生協会の調査報告では、「SNSはたばこやアルコールよりも依存度が高い可能性があり、過去25年間で心を病む若者が7割増えている」「SNSは睡眠の質を低下させ、いじめ・不安・うつ・孤独感などの悪影響をもたらす」としています(2017年5月発表。14〜24歳の1479人に5種類のSNSについて調査)。

 こんな話を聞くと、“またまた〜。ゲーム脳みたいなトンデモ説なんじゃないの?”と思われるかもしれませんね。

 でもシリコンバレーで働いて子育てをしている親たちも、スマホやSNSの与える悪影響には神経質になっているのだといいます。

 昨年イギリスのガーディアン電子版に掲載された記事(2016年3月2日)に、興味深い発言がありました。

「皮肉なことに、IT企業で働く親ほど子供のスマホ利用などを制限するのに対して、それ以外の職種の親御さんたちは驚くほど寛容なんだ」(筆者訳)

 先端技術の最前線にいる人ほど、良い意味でも悪い意味でもその効能を知っているってことなんですよね。それが子供に対してとなると、悪い面の方が強く出てしまうと感じている。

 記事ではチャイルドセーフモードでしか使わせないとか、子供のパスワードを知っているとか、友達リストをチェックしているとか、色々な親の話を紹介していました。このように程度の差こそあれ、子供のスマホ利用やSNSでの活動を管理するわけです。

 そうした悪影響の中にはエグいポルノを目にする危険や、“いいね”欲しさに心を病んでしまうことなどがあるのですが、ネットにつながっている限り、脳の休まるヒマがないのも深刻です。その点、大人も子供も同じなのでしょう。

◆夜12時にスマホを切ったら、眠りの質が格段にいい

 これは筆者の体験なのですが、一度ためしに夜12時以降スマホもPCも全部シャットダウンしてみたところ、実によく眠れたのです。原稿を書くときはオンライン状態なのですが、その作業時間を午前から昼、遅くとも夕方までにしてみたのですね。

 では、いままで夜遅くにネットをしていた時間はというと、本を読むようにしました。頻繁にショートメッセージをやり取りしなければならない友人がいないことも幸いしたかもしれません。

 それで分かったのは、脳が刺激を受けることと、脳が働くことは全くの別物だということ。語弊はあるでしょうが、画面に向かってキーボードをカタカタやるのは、能動的な仕事というよりは受け身の雑役なのですね。

 もちろん、それも大事な生活の一部なのですが、仕事以外でもスマホやSNSにどっぷり浸かりきってしまうと、一日がそうした些細な事柄だけで終わってしまうのではないか。それは健康や精神状態への影響と同じぐらい真剣に考える必要があるのだと思います。

◆ネットをやらないデザイナー、ブルネロ・クチネリ氏の金言

 普段ネットもやらず、パソコンすら持っていないという変わり者のイタリア人デザイナー、ブルネロ・クチネリ(64)が面白いことを言っていました。
「誰が昨日送ったメールのことなんて覚えているんだい? そんなのみんな忘れちゃうんだよ。ハドリアヌス帝が言っていた通り、“日々の生活や雑務が人間をダメにする”んだ」
(「Interview with Brunello Cucinelli, King of Cashmere」PICO