点数をつけるなら、90点ぐらいだろうか。呼んでほしい選手、呼ばれるべき選手は、およそリストアップされている。12月9日に開幕する『E−1 EAFFカップ』の日本代表だ。

 日本、韓国、中国、北朝鮮の4か国が集う旧東アジアカップは、国内組をテストする最後の機会となる。ただ、テストを実りあるものとするには条件がつく。

 チームとしての機能性の担保だ。国際経験の少ない選手、初招集の選手ばかりを並べたら、チームが落ち着かない。守勢に立たされてばかりになることも予想される。テストがテストでなくなってしまうのだ。GK東口順昭、CB昌子源、MF今野泰幸、清武弘嗣、井手口陽介、FW倉田秋らが招集されたのは、チームが機能するために必要な経験者としての意味合いも含まれていると考えていい。

 そのなかで、3月以来の招集となる清武はやや特別だ。ロシアW杯でどのようなシステムが採用されるとしても、彼がいることで戦術的な選択肢は増える。コンディションさえ整えばメンバー入りが検討されるひとりで、このタイミングでしっかりとした解答を示してほしい選手である。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が選んだ23人は、J1リーグの7つのクラブから集められる。GKを除くと6つとなり、鹿島アントラーズとガンバ大阪の所属選手がそれぞれ6人だ。川崎フロンターレも5人を送り込む。

 3つのクラブを合計すると、全体の3分の2以上の17人にもなる。クラブW杯出場の浦和レッズが、選考外になったことも影響しているのだろう。

 いずれにせよ、今回の大会には見合った選考と言える。4日の集合から5日後には、北朝鮮との初戦がある。前述した東口ら5人に加え、車屋紳太郎、植田直通、三浦弦太、倉田秋、杉本健勇らもここ最近の代表に招集されているが、彼らは「枝」の立場の選手だ。「幹」の実績を持つ選手は井手口ひとりで、彼にしても国際Aマッチ出場数は2ケタに届かない。

 準備期間が十分に確保できず、チームの主力を欠くなかで結果を求めるには、クラブの力を借りるのが効果的だ。すでに出来上がっているコンビネーションを活用するのである。

 たとえば、谷口彰悟、車屋、大島僚太、小林悠、阿部浩之の5人を同時に起用すれば、最終ラインにも、最終ラインと中盤にも、中盤と前線にも、川崎フロンターレの連携を担保できる。大島は植田、三浦、三竿健斗、井手口、伊東純也とリオ五輪やその合宿などでプレーしてきたから、彼らとのコンビネーションにも下地がある。

 鹿島からは最終ラインを構成する4人と三竿、それに金崎夢生が選ばれた。金崎を除く5人を同時に起用すれば、そのままJ1で2番目に失点が少ない守備ブロックを代表に持ち込める。三竿、大島、井手口で中盤を組めば、前述したリオ世代のつながりも生かせる。

 杉本と金崎の起用が想定されるストライカーのポジションでは、得点ランク4位(33節終了時)の川又堅碁の招集も期待された。左サイドバックなら福森晃斗(コンサドーレ札幌)や松原后(清水エスパルス)らも、国際舞台で試してみたい選手だった。しかしチームとしての機能性を考えると、所属クラブも考慮した今回の選考になったのだろう。

 もちろん、選ばれた選手は代表招集にふさわしいパフォーマンスを見せてきた。チームとしての準備期間が短くとも、有意義なテストとなるはずである。