【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)は30日、定例の金融通貨委員会を開き、政策金利を年1.25%から1.5%に引き上げた。昨年6月に過去最低の1.25%に引き下げ、据え置きを続けた末に、2011年6月以来6年5カ月ぶりとなる利上げに踏み切った。景気が確実に回復しているという自信がうかがわれる。

 韓国銀行は6月に利上げの可能性を示唆したが、その後3回の金融通貨委で実行に移さなかった。しかし、先月の金融通貨委では利上げの意見があり、市場は今月の利上げを予想していた。

 利上げの背景には、輸出を追い風にした韓国経済の予想以上の力強い成長がある。7〜9月期の国内総生産(GDP)成長率は1.4%(速報値)で、10月以降も輸出は堅調に伸びている。

 こうした状況を踏まえ、国際通貨基金(IMF)は韓国の今年の成長率見通しを3.2%に上方修正し、来年の成長率も3.0%と見込んだ。これは潜在成長率(年2.8〜2.9%)を上回り、李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁が利上げの前提条件に挙げた「著しい成長」にあたるといえる。

 消費者心理も改善の兆しが見える。これまでは北朝鮮リスクや米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の在韓米軍配備に反発する中国の報復措置のために冷え込んでいたが、10月は6年11カ月ぶりの高水準となった。

 北朝鮮の前日のミサイル発射も、この日の利上げ決定には影響を与えなかった。

 一方、家計債務(個人負債)はこれまでの低金利で膨らみ続け、残高が1400兆ウォン(約145兆円)を超え、危険な水準に達している。

 外部要因では、来月予想される米国の追加利上げが不安材料に挙げられる。たとえ韓国が利上げしなかったとしても、両国の金利は10年ぶりに逆転する。これは韓国からの資金引き揚げにつながる恐れがある。

 市場の関心は来年の利上げペースに移ろうとしている。韓国銀行が来年1〜2回の追加利上げをするとの見方が大勢を占める。韓国経済の成長は半導体など一部の輸出型大企業を中心とし、回復の勢いが全体には広がっていない。こうした状況での速いペースの利上げは、産業の競争力を低下させ、内需に打撃を与えかねないとされる。

 追加利上げは、今後の景気や不動産市場と家計債務の動き、米国の利上げなどに左右されそうだ。