ブルボンヌ●女装パフォーマー、エッセイスト。新宿2丁目で「Campy! bar」をプロデュース。「オンナnoミカタ」(NHKラジオ第1)メインパーソナリティー、「100分de名著」(NHK Eテレ)などに出演。

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「逃げてばかりいる」という上司にどう向き合えばいいのでしょうか。仕事や私生活での「モヤモヤ」を、識者が解決する「プレジデントウーマン」の好評連載。今回の回答者はブルボンヌさん(女装パフォーマー)です――。

【今回のご相談】
異動先の上司(50代男性)が無責任すぎて困ってます。本社から偉いさんが来るとわかれば、用もないのに外注先へ。クレームの電話が入ると、「ちょっとトイレ」と言って逃げてしまいます。「あの人は社長の幼なじみだから。定年まで待つしかないね」と先輩に言われ、目の前が真っ暗に。前向きな気持ちになれる方法を教えてください![37歳・輸入代行・Michelle]

逃げてばかりいる上司はおかしいし、あなたにはまったく非がない。それは誰の目にも明らかよね。ただ、ちょっと意地悪を言わせてもらうと、あなた自身も現実から目を背けてるように見えるわ。「私は被害者なんだから、何もする必要がない」って、どこかで言い訳してない?

前向きに考えたいなら、「逃げてばかりいる上司」という障害をいかに乗り越えていくかを模索していかないと。

とはいえ、50過ぎたオッサン(しかも「社長の幼なじみ」という守られた地位にある)が、いまさら部下のために自分を変えるとは思えない。

だとしたら、1番いいのは何も期待しないことよ。「私には上司はいないんだ。目の前に座ってるこのオッサンは石像なんだ」って考えてみたら? で、なるべく上司を介さずにできる仕事のやり方を考える。上司の分まで引き受けることで仕事の負荷は上がるけど、その分、あなた自身の能力も上がっていくはず。

あとは上司以外の人、たとえば隣の部署の人と積極的に話をして、味方にすることね。オッサンが逃げ回っていることは、先輩も含め、みんなわかってるみたいだから、その状況を逆に利用してしまうの。

残業中に誰かに声をかけられたら、「また(上司に)逃げられちゃったんですよー」とさりげなくアピールをしてみる。そうすれば、「あー、またアイツのせいで。かわいそうに」って同情してくれるはず。これ、考えようによっては、おいしいポジションよ。

だって、できる上司の下にいる部下は、成果を出しても「○○さんの尻馬に乗っかってるだけでしょ」とケチをつけられたりするけど、ダメ上司の下なら、頑張ってる姿を見せるだけで「よくやってるよね」と思ってもらえる。

ただ1つ、注意してほしいのは、相手が上司の悪口を言ってきたとき、安易に乗っからないこと。一緒になって上司をたたくと、「この子もけっこう根性悪い」と思われかねない。あくまでも「健気(けなげ)に頑張る部下」を装うのが得策よ(笑)。

「ここに来た以上、私がやるしかないですもんね」「鍛えられてますよ〜」って明るく答えておけば、周りはきっと応援してくれると思うわ。

いやらしい言い方だけど、逆境を利用して好感度を上げるということ。そうすれば、周りの誰かが上のポストに就いたとき、あなたを呼んでくれるかもしれないわよ。

(女装パフォーマー/エッセイスト ブルボンヌ 構成=中津川詔子 撮影=加藤 梢)