元GPライダーの青木拓磨さんがプロデュースするお手軽レース

 元WGPライダーで、現在車イスレーサーとして活躍する青木拓磨選手がプロデュースし、すでに10年以上もの歴史を持つレースイベントをご存じだろうか?

それが「Let’sレン耐」だ。レン耐とは、レンタル耐久レースの略。このネーミングからも推察できると思うが、すべての車両がレンタル車両という耐久レース。レースをしてみたいと思っても、じつはその敷居は非常に高い。それを一つ一つ取り除いていったらこれになった、ということで、マシンを用意しなくていいから、仲間がそろえばすぐに参戦できる耐久レースなのだ。

マシンだけでなく、レザースーツもグローブもブーツもレンタルが用意されているので、ヘルメットひとつでレースに参戦ができる。だから友人を誘って参戦も可能だ。転倒した場合5000円/転倒という修理代が掛かるものの、それ以外はすべてエントリーフィー込み込み、だからマシン整備のテクニックも費用も必要ない。

 さらに、なんと年間の開催回数24回(2017年実績。ここ数年はだいたい24〜25戦/年開催)。年に52週しかないのに、その約半数。つまり2週に1回のペースで開催されているのだ。もうすでに国内のモータースポーツシーズンは終了しているが、なんと、まだ12月に入ってからも3回開催が予定されている。

開催地も、北は山形・カートソレイユ最上川から、首都圏近郊では、榛名、筑波、桶川、秋ヶ瀬、袖ケ浦、茂原、中部では日本海間瀬、明智、西では近畿、生駒もあり、熊本HSR九州まで日本各地で開催している。

「一緒にレースやってみる?」と誘われて、「やってみたいなぁ、でもその週末ダメなんだ」という返しが効かない。「じゃぁ、その次の週はどう?」って具合に、参加できない理由をことごとくつぶしていったレースイベントである。青木拓磨さん本人も、「誘われたら断れないでしょ?(笑)」と豪語する。

現在参加チームは、バイクブームを経験した世代を中心に30代から50代が多くを占めるが、20歳以下はエントリー料金が割引になる若者応援キャンペーンも展開しているので、大学生グループや、親子での参戦というチームもいる。耐久のレース時間にもよるが、チーム員は3人から最大6〜7人。平均4〜5人のチームが中心。

 仲間が集まらない、という人に向け、そういった人を何名か集めてチームを組ませるというおひとり様という募集も(現在は募集をしていないようだが)。

 使用するバイクは50奸125奸Honda APE 50、Honda APE100、Honda GROM)のミニバイクである。レース時間も150分から最大12時間まで幅広く設定されている。

 今回取材した筑波コース1000で行われた今季21回目のレン耐(4時間耐久)。40チームを超える参加者がいるが、平均30〜40チームが参戦する。ほぼ半数がリピーター、半数が新規参戦ということだ。じつはこの参戦チームの中には、元全日本ライダーの辻本聡選手や、全日本選手権JSB1000クラスへヨシムラスズキから参戦している濱原颯道選手といった面々も普通に参加しており、一緒にレースをすることができるのだ。もちろんサーキット走行が初めての方向けの初心者スクールも用意しており、その敷居も低くなっている。参加した誰もがきっちり4時間楽しんでいた。