「大企業に入れば、一生安泰」

昔からそう教えられて育ってきた。

有名大学を卒業し、誰もが知っている大企業に入社。

安定した生活を送り、結婚し子供を育て、定年後は年金と退職金で優雅に暮らす。それが一番の幸せだ、と。

外苑前にある大手総合商社に勤める美貴(26)も大企業神話を信じてやまない1人。

大企業で優秀な同僚に囲まれ、華やかな生活を送る日々は幸せ、か?それとも…?

目まぐるしく変わりゆく現代社会で“大企業”病という現実に直面した美貴の成長物語。

「私たち、騙された?」一挙に全話おさらい!



第1話:「20年後には“倍”になる給料」を信じて働く、エリート商社OLの悲劇

「聞いて。この間の食事会、最悪だったのよ」

美貴は今日、恵比寿の『ビストロ アム』で、定例の女子会だった。乾杯したとたん、同期の杏奈が先週行ったという食事会の話を始めた。杏奈が明らかに不満そうだったので、「どうしたの?」と聞くと、こう言った。

「男性陣は大手証券会社勤務って聞いてたのに、それは一人だけで、あとは聞いたことないような会社の人だったの」

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第2話:年功序列はまだ消えない。雑務を押しつける、40代"お姉さま"の超えられない壁

―20年後に給料が上がる保証なんてない、か…

先週エミリに言われた言葉が耳から離れず、どうも仕事に身が入らない。気持ちを切り替えようとコーヒーを飲みながら、40代の“お姉さま”達が楽しそうに談笑している様子を眺める。

―あ、由美子さん、またネイル変えてる…

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第3話:逃した魚は、大きかった・・・!?3年で変貌を遂げた元彼に、焦りを感じた商社OL

別れてから数年経っているが、その誘いは素直に嬉しかった。ベンチャー勤めの彼との将来が考えられず別れてしまったが、決して嫌いになったわけではない。別れてからも何度かタクヤのことを思い出すことがあった。

それに将来のことなんて何も考えてなさそうだったタクヤが、世界的に有名なIT企業に転職したと聞き、どんな変貌を遂げたのだろうという焦りと興味もあった。

優太への罪悪感はあったが、タクヤと今さら何かあるとは思えないし、ただ食事をするだけ、と自分に言い聞かせた。美貴は仕事を終えると、足早に麻布十番に向かった。

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第4話:女は、ツラいよ。“一般職=お嫁さん候補”時代の3年間を生き抜いてしまった、女達の末路

ー自分が逃した元彼が、自分とは対照的なバリキャリ女子と交際中。

タクヤの現状は、中途半端で未熟な美貴に現実を突きつけた。杏奈は美貴の様子を察し、それ以上は聞いてこなかったが、梨花が話を続ける。

「実際、ベンチャー企業勤めの彼と結婚なんて親が絶対に許してくれないもんね。好きでもどうしようもないことってあるよ」

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第5話:「“とりあえず”今の会社にいるよ」とくすぶり気味の男を目前に、気づいてしまった本当のキモチ

「あれ、美貴?」

お医者さんとのお食事会の帰り道、美貴は六本木通りで仕事帰りのタクヤに会った。お医者さんとの食事会は散々で、一人の男性が放った「商社の一般職って、受付とかお茶出し?」という一言によって、変な空気を消せないまま解散となった。

「美貴、よかったら軽くお茶でもどう?」

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第6話:大企業ブランドは、通用しない。“転職=年収ダウン”の厳しい現実に戸惑う大手商社OL

水曜日の19時。美貴は仕事をきっちり定時で終わらせ、東京八重洲口に向かっていた。周りに転職活動だと気づかれないようを意識しつつ、普段あまり着ないきれいめな黒のジャケットにグレーのパンツ姿で、大手転職エージェントのオフィスを目がけて歩いた。

受付で待っていると、40代前半くらいの少しふっくらとした菅野美穂似の女性に名前を呼ばれた。

担当の女性は、小さいペットボトルのお水を美貴に差し出すと、早速今の仕事について、希望条件について、事細かに聞いてきた。

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第7話:エビの輸入に、一生を捧げていいの…!?大手商社に潜む、“背番号制”という配属リスクの罠

「俺、最初審査部に配属された時、せっかく商社に入ったのに何でコーポレートなんだよ、って思ってた。何で俺が、って。」

生粋の慶應ボーイで話も上手かった潤の配属が審査部だと発表された時、周りはどよめいた。本人もてっきりバリバリの営業部で海外向けビジネスをすると思っていたようで、納得がいってない様子だった。そんな潤が今ではすっかり自信を取り戻している姿を見て、美貴は安心した。

「でも逆にそれで頑張れたし、審査部は背番号制に関係なく自分でやりたいビジネスの希望も出せたから逆に良かったのかも。」

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第8話:「商社マンである」前提のもと選ばれた男の苦悩と、他人に“理想”を押し付けるのを辞めた女

「智樹さ…会社辞めようって思ったことある?」

先週、潤の話を聞いて以来、美貴は同期でありながら毎日浮かない顔をしている智樹のことが気になっていた。

―智樹は、会社に抑えつけられて覇気がない自分に、気づいているのだろうか。

そんなことを思い、美貴は智樹に話を振った。

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第9話:20代での新しい仕事への挑戦は、婚期を逃す…?キリのない「タラレバ」話に終止符を打った女

「あ〜誰かいい人いないかな〜。私早く結婚したい。」

仲良し同期との週に1回のランチの日、『ヴィッラ ビアンキ』でトマトソースのパスタを待ちながら、隣で梨花が頬杖をつきながら「はぁーっ」とため息をついている。梨花は積極的にお食事会に顔を出しているが、なかなか彼氏ができず頭を悩ませてはこうしてランチの時にボヤいていた。

「梨花は、やっぱり結婚が最優先なの?」

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