川崎Fからは初選出のFW阿部浩之を含め5人が招集された

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 新天地で得点感覚を呼び覚ました28歳のアタッカーが日本代表に初招集された。今季、G大阪から川崎Fに加入し、自身シーズン最多の9ゴールを記録しているFW阿部浩之。ハリルホジッチ監督は「彼はサイドでもプレーできるし、トップ下もできる」とし、「リズムチェンジ、スピードアップができる選手。代表の中で見てみたいと思った」と選考理由を語った。

 関西学院大時代はFWとして活躍し、大学4年時の関西学生リーグで得点王に輝いたこともある阿部だが、プロ入り後は中盤のサイドハーフとして活躍。川崎Fに加入した今季は4月から7月にかけてセンターフォワードとして起用され、10試合8得点とゴールを量産。終盤戦はサイドに主戦場を戻し、ケガもあって8月13日の鹿島戦を最後にゴールから遠ざかっているが、国内組で臨むE-1選手権でついにチャンスをつかんだ。

 川崎Fからは「ここ最近、ずっと代表に入っている。試合をこなすごとに成長が感じられる選手だ」(ハリルホジッチ監督)というDF車屋紳太郎のほか、DF谷口彰悟、MF大島僚太、FW小林悠の3人も代表復帰を果たした。

 15年8月の東アジア杯以来の復帰となった谷口はこれまでボランチとして招集されてきたが、今回は初のDF登録。チームでセンターバックを務める26歳を指揮官は「今シーズン、素晴らしいシーズンを過ごしている」と評価し、「彼はセットプレーでも危険な存在になる。ゲームの読み、予測、そういった部分でも経験のある選手だ」と期待した。

 昨年9月1日のW杯アジア最終予選初戦となったUAE戦(1-2)で先発デビューを飾りながら2失点に絡み、ハリルホジッチ監督から「もう少し期待していたが……」と厳しい言葉を告げられた大島も昨年10月以来の代表復帰を果たした。UAE戦後、代表戦出場はなく、1年以上、声もかからなかったが、川崎Fでは攻守にわたって傑出したパフォーマンスを見せている。“名誉挽回”のチャンスをものにし、一気に代表定着を果たせる能力は持っている。

 そして今季から川崎Fの主将に就任した小林も、追加招集された今年3月以来の復帰となった。今季はここまでJ1得点ランキング3位の19ゴール。「彼は中央でもサイドでもプレーできる選手。自分でも点を取れるし、点を取らせることもできる」とハリルホジッチ監督が言うように、1トップでもサイドハーフでもゴールに直結するプレーで川崎Fの攻撃を牽引している。

 これまでは代表に招集されるたびにケガに泣かされてきた小林。海外組が多数ひしめくサイドのポジションで生き残っていくためにはE-1選手権が最後のアピールの舞台でもあり、ハリルホジッチ監督は「彼にとってもA代表に自らを立候補する場であると思う」と位置付けた。

 鹿島、G大阪の6人に次ぐ5人が代表入りした川崎F。指揮官は「川崎Fは今季、非常にいいパフォーマンスを見せていて、本日の試合に勝てば最終節で逆転優勝の可能性も残している。好調なチームからより多くの代表選手が出てくるということ」と話した。

(取材・文 西山紘平)


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