生き物たちの驚きの技や不思議な生態を学ぶことができる展覧会

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11月29日(水)からお台場・日本科学未来館で開催される「MOVE 生きものになれる展-動く図鑑の世界にとびこもう!-」。「動く図鑑 MOVE」の世界を再現し、生き物たちの驚きの技や不思議な生態を学ぶことができる展覧会だ。30代を目前にした編集部員が、童心にかえってその全貌をレポートする!

「ワンダー・ジャングル」ではバシリスクの水上走りを疑似体験

エリアは大きく分けて「ワンダー・ジャングル」、「スモール・ガーデン」、「サバイバル・オーシャン」、「ミラクル・サバンナ」の4つ。そこでは各エリアに住む生物についてのパネル展示のほか、生きものになり切って体験で学ぶコーナーがそれぞれ用意されている。

入り口を抜けると、左手にまず現れるのが「ワンダー・ジャングル」。爬虫類バシリスクになって水の上を走る疑似体験が可能だ。

靴を脱いで実際に立ってみたが、足元の透明さと沈みこむ感触に思わず対岸まで駆け抜けてしまった。撮ってもらった写真を見ると、自分の想像とはほど遠いあわあわしたフォームにしばし落ち込み、同時に実際に水の上を走ることのできるバシリスクに対して尊敬の念がわいてきた。

そのまま館内を進み、“足元の世界”をテーマにしたエリア「スモール・ガーデン」へ。ここでは小さな生物が担う「分解」の役割を中心に、有機物の循環や植物との関わりを学ぶことができる。そしてここで体験できるのは、ダンゴムシのなりきりだ。

貸し出されるダンゴムシスーツを身にまとい、枯れ葉のつもるエリアで身を守るため丸まる。そう、ただ丸くなるだけだ。なのに地面に伏せているだけで何故だか懐かしい気分になる。

会場の真ん中にある海をテーマにしたエリア「サバイバル・オーシャン」は、口を開いた巨大サメのオブジェが目を惹く。ここではペンギンになって氷を滑りぬける体験ができる。

だが、滑った先は約1500万年前に生息していたとされるメガロドンの口の中。食物連鎖は厳しいと思いながら、ペンギンスーツを被る。体験用の衣装は160cm以上のサイズもカバーしており、大人でもしっかりなりきることが可能だ。

身を隠す場が少ない低草木地帯をイメージした「ミラクル・サバンナ」では、ライオンになって狩りをするゲームが用意されている。エリアの奥にはボタンが設置してあり、画面に表示されるシマウマの視線がよそを向いている間にボタンに近づき、視線がこちらを向いたら近くの茂みに身を隠すという、かくれんぼとだるまさんがころんだを合わせた内容だ。子供にもすぐ分かるルールでサバンナで生き抜く厳しさと知恵を学ぶことができる。

このほかにも、求愛ダンスや仲間を守る鳴き声を上げるゲーム、動物の排泄物の匂いを嗅ぐなどさまざまな体験ができる巨大図鑑コーナーも登場。

また、生きものギア・センターではモルフォチョウの羽やアフリカスイギュウの角など、生き物の特徴的な部位が装着できる。筆者もヤシガニのハサミを片手に記念撮影。ハサミを動かすギミックが内蔵されているなど、どの体験にも思わずわくわくする仕掛けが満載だ。

展示を満喫していると、会場内に突如リアルな恐竜が出現!これは体験型恐竜ライブショー「DINO-A-LIVE」で、企画展開催期間中の平日(一部を除く)に開催される。通称「ラプトル」と呼ばれている全長4.5mの肉食恐竜は、電子技術と中に入った人間の動きの両方で挙動。意思を持っているかのように会場中を動き回る。

シャッターチャンスとばかりにカメラに夢中になっていた筆者だが、ラプトルと目が合うと、次の瞬間突進されてしまった。来場者にも襲い掛かるリアルな迫力は必見だ。

会場内ショップでは、特別図鑑「MOVE 生きものになれる展 生きもののふしぎと進化」をはじめとするMOVE展限定のアイテムが多数登場。「生きものになれる展」での体験をさらに深めてくれるグッズばかりだ。

大人も子供の気持ちに返って楽しめる見どころ満載の企画展。ぜひ五感と想像力をフルに使ってその世界観を楽しんでほしい!(東京ウォーカー(全国版)・国分 洋平)