FW金崎夢生が約1年半ぶりに代表復帰を果たした

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 “みそぎ”は済んだと判断した。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は29日、都内のJFAハウスで記者会見を行い、12月のEAFF E-1選手権(味スタ)に臨む日本代表メンバー23人を発表。FW金崎夢生(鹿島)が昨年6月のキリン杯以来、約1年半ぶりの代表復帰を果たした。

 昨年8月の代表メンバー発表会見。それまで代表の常連だった金崎をリストから外したハリルホジッチ監督は「一つ言わないといけないのは金崎夢生のことだ。リストに入っていたが、前節、残念な態度があった。日本代表の候補である選手があのような態度を取ってはいけない。それが理由で外した」と、あえて落選の理由に自ら言及した。

 メンバー発表直前に行われた昨年8月20日のJ1湘南戦で途中交代を命じられた金崎は激高。ベンチ前で握手を求めた当時の石井正忠監督(現大宮監督)の手を払うような素振りを見せ、不満を隠さなかった。これを受け、ハリルホジッチ監督は「このような行動を取ると、A代表には入れない。彼の態度は私には受け入れがたい」と厳しい口調で切り捨てた。

 あれから1年半。記者会見で金崎復帰の理由を聞かれた指揮官は「金崎の場合、クラブでの不適切な行動は過去にあった。もちろん代表監督としても、そこはあまり評価できない部分だ」と指摘したうえで、「しかし、それも過去のことであり、私も忘れている。今現在、文句のつけようのないパフォーマンスを見せているから招集した」と説明した。

 過去は水に流し、再招集に踏み切った。今季は所属の鹿島が連覇に近づいており、金崎も2トップの一角として29試合出場12得点。「鹿島の他の選手たちも含め、いいシーズン、いい戦いを見せ、優勝に迫っている」と、鹿島から最多タイの6人を招集し、その中に金崎も加えた。

「前も招集しなかったのはクラブの監督との衝突があったからではない。(金崎は代表で)杉本、興梠、小林などとポジション争いをしているが、他の選手のほうがより多く点を取っているということ」

 昨夏の“事件”直後はともかく、最近の招集外はあくまでクラブでのパフォーマンスにおける他選手との比較の結果だったと説明。「前線でたくさん動く選手。他の選手たちと比較すると、めずらしくパワーがあり、アグレッシブだ」「相手とのデュエルでアグレッシブに行けるめずらしい選手。私は杉本にも興梠にも小林にも、(金崎)夢生のようなアグレッシブさを身につけてもらいたいと思っている」と、あらためて高い評価を口にした。

 過去の行動を容認したわけではない。「もちろんそういった行動は良くないということは彼自身とも話している」。そう明かしたハリルホジッチ監督は「しかし、そういったところも許しながら前進し続けないといけない。優勝する可能性のあるチームで良いパフォーマンスを見せているということで招集した」と、あくまで現時点のパフォーマンスを評価しての招集と説明した。

(取材・文 西山紘平)


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