北朝鮮が29日(2017年11月)未明、2カ月半の沈黙を破り弾道ミサイルを日本海へ向けて発射した。ミサイルは53分飛行したあと、青森西方約250キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。

今回の特徴は、通常よりも高く打ち上げるロフテッド軌道で打ち上げられた4000キロというその高度。通常軌道による発射で換算するとワシントン、ニューヨークを軽く射程内に収める距離だった。

政府関係者によると、29日午前3時18分ごろ北朝鮮西部の平城から1発が発射されて53分間飛行し午前4時10分日本のEEZ内に落下した。

9月15日に中距離弾道ミサイル『火星12型』の発射実験を行って以来、約2カ月半ぶりの発射だが、驚くのはその能力の向上だ。

政府関係者は、今回のミサイルも『火星12型』の大陸間弾道ミサイルか、その改良型の可能性が高いとみている。それが今回の実験で、高度4000キロを超えたとみられている。この高さは、高度350キロを飛行中の国際宇宙ステーションの10倍以上だ。

磐村和哉・共同通信編集委員は「ロフテッド軌道の場合は、高度×3が通常軌道に換算した射程距離とされており、ワシントン、ニューヨークに軽く届く」飛行距離を実現したとみる。

小野寺五典防衛相は落下直後の午前5時に会見を行い、「2カ月間発射実験をしていなかったが、その間も様々な実験をしていたことは当然予測していた。その中で過去最も高い距離まで弾道ミサイルを打ち上げたことだと思う」と驚きを示した。

また午前6時前に棄権した安倍首相は「国際社会の一致した平和的解決への強い意志を踏みにじり、このような暴挙は断じて容認できない」と北朝鮮を非難した。

「対処する」とトランプ大統領

一方、ニューヨークの川原浩輝は、議会で議員らと会議中のアメリカのトランプ大統領の反応について「手書きの大文字で『ミサイル対処する』と書かれたメモがホワイトハウスに残されていた」という。

また米国内のメディアは、ワシントンポストが『首都ワシントンが射程に』という見出しで詳しく報じたほか、USAトゥデーは「アメリカの防衛システムは再構築すべきだ」などと伝えているという。

小倉智昭キャスターは「さらに制裁をと言っても、これ以上何があるのかというところまで来ているからね...」。これによって緊迫感が一段と強まることだけは確かだろう。