来年6月に開幕するロシアW杯の組み合わせ抽選会が、現地時間12月1日にロシアの首都モスクワで行なわれる。

 無論、最大の注目は日本の組み合わせである。グループリーグでどんな国と対戦することになるのか、興味が尽きない。そのうえで、多くのファンの関心が向くのは、日本がそのグループリーグを突破し、決勝トーナメントに進出できるかどうか、だろう。

 そこで、その可能性が高いのはどういった組み合わせなのか。つまり、日本にとって”最良の組み合わせ”は、どの3カ国と同居すればいいのか、過去の対戦データなどをもとにして、勝手に考えてみたい。また逆に、日本にとって”最悪な組み合わせ”はどんなグループなのか、それも同時に探っていく。


ロシアW杯、日本の組み合わせはどうなるか? photo by REUTERS/AFLO

 グループリーグの組み合わせ抽選は、10月16日に発表されたFIFAランキングをもとに、出場32チームを4つのポットに振り分けて実施される。すでにそのポット分けは確定していて、開催国のロシアがポット1に入り、その他はランキング上位の国から順番に、ポット1、ポット2、ポット3、ポット4へと振り分けられた。ランキング下位の日本はポット4となる。

 抽選会では、各ポットからA〜Hまでのグループに入る1カ国をセレクトし、4カ国×8つのグループが形成されることになる。その際、欧州勢は同組に2チームまで、それ以外の地域も同地域同士が同組にならないように配慮される。

 そういう意味では、ポット4の日本はいずれにしてもランキング上位の実力国との対戦は免れない。上位2カ国が決勝トーナメントに進出するグループリーグから、厳しい戦いを強いられるのは間違いないだろう。それでも本記事では、日本のグループリーグ突破を願って、どういった組み合わせになればその可能性は高まるのか、考えてみたい。

 まず、4つに振り分けられたポット分けは以下のとおり。

【2018年W杯組み合わせ抽選会ポット分け】
◆ポット1=ロシア(65位)、ドイツ(1位)、ブラジル(2位)、ポルトガル(3位)、アルゼンチン(4位)、ベルギー(5位)、ポーランド(6位)、フランス(7位)

◆ポット2=スペイン(8位)、ペルー(10位)、スイス(11位)、イングランド(12位)、コロンビア(13位)、メキシコ(16位)、ウルグアイ(17位)、クロアチア(18位)

◆ポット3=デンマーク(19位)、アイスランド(21位)、コスタリカ(22位)、スウェーデン(25位)、チュニジア(28位)、エジプト(30位)、セネガル(32位)、イラン(34位)

◆ポット4=セルビア(38位)、ナイジェリア(41位)、オーストラリア(43位)、日本(44位)、モロッコ(48位)、パナマ(49位)、韓国(62位)、サウジアラビア(63位)
※( )内は10月16日時点でのFIFAランキング

 この中で、日本にとって相性のいい国、そうでない国をポットごとに探っていきたいと思う。最初にポット1から見ていくが、正直、どの国と対戦しても劣勢が予想される。

 なかでも、最も同居を避けたいのはブラジルだ。過去12試合を戦って、2分10敗と未勝利。先の欧州遠征で対戦したときもそうだったが、最近5試合はすべて3失点以上喫しており、ほぼ勝ち目はない。

 一方で、勝つチャンスがありそうなのは、過去の対戦成績で勝ち越しているベルギーとポーランドの欧州勢2チームだ。ただベルギーとは、先の欧州遠征でも対戦して0-1と敗戦。圧倒された内容からして、できれば避けたい相手だろう。

 片や、ポーランドとは過去に2度戦って2勝とデータ的には勝算がある。そうそうたる面々の中からの消去法となるが、ポット1の中で日本が最もくみしやすいのは、ポーランドと言える。

【ポット1勢との日本の対戦成績】
ロシア=1勝0分3敗 ※ソ連時代も含む
ドイツ=0勝1分1敗
ブラジル=0勝2分10敗
ポルトガル=対戦なし
アルゼンチン=1勝0分7敗
ベルギー=2勝2分1敗
ポーランド=2勝0分0敗
フランス=1勝0分5敗 ※PK戦負けを含む
※対戦成績に関してはFIFA準拠。ソ連のみJFA準拠。なお、五輪での対戦は除く(以下同)

 ポット2も、ポット1に劣らぬ強豪が名を連ねる。しかも、日本が苦手なペルー、コロンビア、メキシコ、ウルグアイといった中・南米勢に、欧州勢も過去に3度対戦して未勝利のイングランド、W杯で2度戦って勝ったことがないクロアチアと相性の悪いチームばかりだ。

 なかでも、最も避けたい相手はスペイン。A代表での対戦こそ、1戦1敗と参考材料に乏しいが、ユース世代ではU-20W杯で4度ぶつかって全敗と、最悪の相性である。

 また、スペインはアジア勢に対して滅法強い。2002年日韓共催W杯の準々決勝で韓国にPK戦負けを喫した以外は、国際Aマッチでアジア勢に負けたことがない。現在の戦力を比べてもそうだが、データ的に見ても日本の勝ち目は薄い。

 まさに難敵ぞろいのポット2だが、日本にもチャンスがありそうな国がひとつある。スイスだ。唯一の対戦となった2007年の3大陸トーナメントでは、4-3で勝利している。そして何より、近年スイスはアジア勢を苦手としており、3戦未勝利。日本が互角以上に戦える可能性も大いにある。

【ポット2勢との日本の対戦成績】
スペイン=0勝0分1敗
ペルー=1勝2分2敗
スイス=1勝0分0敗
イングランド=0勝1分2敗
コロンビア=0勝1分2敗
メキシコ=1勝0分4敗
ウルグアイ=1勝1分4敗
クロアチア=1勝1分1敗

 ポット3では、過去の対戦で日本が負け越している相手は、スウェーデンとセネガルの2チームのみ。とりわけ、要注意はスウェーデンだ。過去に4戦して2分2敗(PK戦負けを含む)。さらに、スウェーデンは現在、アジア勢に対して27試合連続無敗中と驚異的な戦績を誇り、日本にとってはなんとしても避けたい相手だ。

 その他は、同組にはならないイランを除くと、どのチームとも決して相性は悪くない。そのうち、アイスランド、コスタリカ、チュニジア、エジプトの4チームに対しては、過去に複数の対戦があって負けなし。とりわけチュニジアに関しては、4戦全勝と圧倒している。2002年日韓共催W杯でも2-0と撃破し、ハリルホジッチ体制となった初戦の親善試合でも2-0と完勝。かなり高い確率で、勝ち星を計算できる相手だ。

【ポット3勢との日本の対戦成績】
デンマーク=1勝0分1敗
アイスランド=3勝0分0敗
コスタリカ=2勝1分0敗
スウェーデン=0勝2分2敗 ※PK戦負けを含む
チュニジア=4勝0分0敗
エジプト=2勝0分0敗
セネガル=0勝0分2敗
イラン=アジア勢のため、同組にならない

 以上のことから、日本にとって”最悪の組み合わせ”は、ブラジル、スペイン、スウェーデンとなる。こんな”死の組”に入ったら、もはやグループリーグ突破は絶望的。勝ち負けにこだわらず、「いい経験をしてもらおう」と、日本代表の戦いぶりを温かい目で見守ってほしい。

 翻(ひるがえ)って、日本にとって”最良の組み合わせ”は、ポーランド、スイス、チュニジアとなる。これらチームとの過去の対戦成績は、トータル7戦全勝。過去、日本が決勝トーナメント進出を果たした2大会(2002年、2010年)の「欧州勢、欧州勢、アフリカ勢」という組み合わせと、地域バランスも一致。決勝トーナメント進出へ、非常に大きな希望が持てる。

【過去のW杯における日本のグループリーグ組み合わせ】
◆1998年=アルゼンチン、クロアチア、ジャマイカ、日本
◆2002年=日本、ベルギー、ロシア、チュニジア
◆2006年=ブラジル、オーストラリア、クロアチア、日本
◆2010年=オランダ、日本、デンマーク、カメルーン
◆2014年=コロンビア、ギリシャ、コートジボワール、日本
※赤字はグループリーグ突破国

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