故ウォルター・ベッカーの遺族、ドナルド・フェイゲンの主張は“半端な真実や省略だらけ”と反論

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 今年9月に死去した故ウォルター・ベッカーのエステート(遺産管理団体)を相手取り、スティーリー・ダンのドナルド・フェイゲンがバンドの所有権などを巡って起こした訴訟について、ベッカーの遺族側が反論している。

 フェイゲンが2017年11月21日に米ロサンゼルス郡地裁に提出した訴状によると、1972年にスティーリー・ダン創立メンバーによって交わされた相互売買契約では、メンバーが辞めるか死去した場合、そのメンバーの割り当て分を残されたメンバーたちが買い取ると定められているため、ベッカーの死後はフェイゲンが最後で唯一のシェアホルダーになると主張している。

 フェイゲンの弁護士は、「ベッカーが亡くなった4日後、2017年9月7日に被告のベッカー側がフェイゲン宛に、“1972年10月31日の時点で交わされた相互売買契約は拘束力や効果がないということを通告する”という内容の手紙を送付してきた」と述べている。

 ベッカーの遺族側はローリング・ストーン誌に声明を出し、フェイゲン側の訴状は“半端な真実や省略だらけ”だと反論している。ベッカー側の弁護士によると、フェイゲンはベッカーが死去した翌日に通知を送りつけてきたとのことで、もしこれが真実だとすれば訴訟の泥沼化は避けられないだろう。

 「フェイゲン氏が訴状で言及している、45年前に作成された契約は、ウォルターが死去した時点で有効性はなかったと考えている」とベッカー側の弁護士は述べており、「フェイゲン氏はウォルターの死の翌日に弁護士を通じてウォルターのエステート宛に通知を送付し、ウォルターの死の直後から彼の遺族に対し法的作戦を開始した」と非難している。

 ベッカーの未亡人をスティーリー・ダンの役員に任命させることと、50%の所有権を要求されたとするフェイゲン側の主張については、「(ベッカーの)未亡人、Cioffiさんが訴訟を起こしたという虚偽の陳述は事実に全く反している」と真っ向から反論している。

 ベッカー側はまた、フェイゲンと妥協点を見出そうと努力を続けてきたものの、解決が近くなる度に彼が2回も弁護士を解雇し、現在の3人目の弁護士からは提訴前に一切連絡がなかったと主張しており、裁判で争う姿勢を見せている。

 エステートの反論を受け、フェイゲンの弁護士は、「フェイゲン氏は、ベッカー氏のエステートによるある種の行動を受けてやむなく措置を講じたまでだ。重要な点は、この訴訟の中心にある相互売買契約が、署名されたその日と同等に有効であるということだ。(契約を)継続し履行することについて、長年の闘病生活中も含めてベッカー氏も強い思い入れがあった。ベッカー氏と共同で書いた楽曲に関して、遺族が通常の印税を全て受け取る権利はあるとフェイゲン氏は考えている。だが、この訴訟はバンドの未来に関わるものであり、我々は契約を積極的に弁護する」との声明を出している。