ホスト大会で躍動 石川遼が来季へ弾みをつけた(撮影:岩本芳弘)

写真拡大

国内男子ツアー「カシオワールドオープン」はまさかの結末を迎えた。トータル13アンダーで先にホールアウトしたスンス・ハン(米国)がクラブハウスで待つ中、同スコアで最終18番パー5を迎えた時松隆光。ハンと同じスコアで並んでいる、とボードで確認してから打った左バンカーからの4打目。「最低寄せワンかあわよくば、入ってくれたら」(時松)と願いをこめて打った一打はピンを4メートルオーバー。返しのパットは決まらず、ボギーフィニッシュ。ハンにツアー初勝利が転がり込んだ。
【スイング連続】石川遼が本気でチョイス!ベストスイングは過去にあり?
・冷たい雨が勝負の行方に影響した!?
この試合のコースセッティング・アドバイザーを務めた田島創志は、最終日の天候が最後の最後に影響したと話す。「最終日の途中から降り出した雨と気温の低下が選手のプレーを狂わせていましたね。あれだけ冷たい雨が降ると感覚が変わるんで、トッププレーヤーでも降る前と同じ感覚を維持するのは困難でしょう。また、グリーンのスピードも変化してくるので、それに対応するのも並大抵のことではありません。時松選手の最後ラインは下りで、簡単に入れられるパットではありませんでした。そこまでは、いいパッティングをしていたと思いますが」。17番で長いパーパットを入れるなど粘ってきた時松だったが、最終ホールは重圧もあったのかショット、パットともに精彩を欠いた。
4打差から出たハンは「前半から伸ばして上位の選手に意識させたのは良かったですね」と前半5つ伸ばすチャージで上位陣にプレッシャーを与えた。ハンは子供時代にスピードスケートのショートトラックの大会で優勝し、テコンドーでも黒帯とスポーツ万能。田島も「身体の強さを感じました。スイングはナチュラルでクセがない。このところ上位に顔をよく出していましたしね」とアスリートとしての資質と安定感のあるゴルフを賞賛していた。
・石川遼がホスト大会で2位タイフィニッシュ
この大会ではホストプロの石川遼が2位タイでフィニッシュ。先週の「ダンロップフェニックス」で国内復帰6戦目にして予選を突破すると、この試合では首位に1打差にまで迫る見事なプレーを披露した。
「やっぱり彼は“持っている”選手ですよね。予選落ちが続いた時は周囲から苦しんでいる、と見られたかもしれないですが、本人はそこまで思い悩んでいなかったようです。彼は目先の結果よりも、もっと“遠いところ”を見ていますからね。前半は確かに取りこぼしをしているし、本人としては満足する内容ではなかったでしょう。ただ、大事なホスト大会で2位に入れたことで、本人も一安心したのではないでしょうか」(田島)。
石川はなんとこの大会で、4日間のパーオン率が81.94%で1位。「ドローを打ったり、フェードを打ったり、いろいろな球で打ってましたね。最終日のバックナインはショットでバーディを獲っている印象でした。試合の中で手ごたえは感じていると思う。年明けまでの1ヶ月で調整するところはあるでしょうしね。自分の進むべき道がハッキリしてきたんでしょう」と田島。年明けからは米国2部のウェブドットコムツアーに参戦する。その前に国内でいい弾みをつけることができたようだ。
国内男子ツアーも残すところ最終戦の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」のみ。賞金ランクトップを走る小平智のほか、宮里優作、チャン・キム(米国)、池田勇太の3選手に賞金王の可能性が残されている。小平以外の選手は優勝が逆転賞金王への絶対条件となるため、小平が自身初の賞金王へ圧倒的優位に立つ。さらに、会場の東京よみうりCCは「ドライバーの安定感がある小平選手向きのコースだと思います。予報を見ると、今週は風が強くなりそうなので、展開が面白そうですね」(田島)。小平は昨年のこの大会で2位タイの好成績を残している。田島の予想でも、条件面でも小平が圧倒的に有利だが、はたして大逆転劇はあるのか。国内男子ツアーは最後の最後まで目が離せない。

解説・田島創志(たじま・そうし)/1976年9月25日生まれ。ツアー通算1勝。2000年にプロ転向し、03年『久光製薬KBCオーガスタ』で初日から首位を守り、完全優勝。青木功JGTO(日本ゴルフツアー機構)体制では、トーナメント管理委員会 コースセッティング・アドバイザーを務める。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

賞金王決定は最終戦に持ち越し 宮里優作らの逆転条件は?
石川遼、惜しくも優勝は逃したが今季最終戦で大きな収穫
石川遼に何が起こっているのか、田島創志はこう見る
結婚した時期が良かった!? 今年の賞金王をズバリ「占ってみた!」
石川遼が参戦予定!2018年ウェブドットコムツアー日程