「新卒を多く採用する会社ランキング」TOP10

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2018年の各社の採用数を集計。実はメガバンクなど金融機関が採用数を絞る動きが出ている (撮影:今井康一)

就職情報会社が公表する内定率などが示すように、来年4月に入社する、2018年卒生の就職活動は空前の売り手市場だったと言える。

売り手市場の中、企業の採用数に変化も


就活生以上に企業が人数確保に奮闘する姿のほうが目立った1年だった。近年は人手不足や業績好調を背景に、新卒採用に意欲的な企業は確かに多い。一方で、採用を減らす、あるいは採用そのものを見送る企業も、中には存在する。ではどういった企業が新卒を多く採用しているのだろうか。

東洋経済が2017年11月23日に発売した、『就職四季報2019年版』(「総合版」に加え「女子版」「優良・中堅企業版」がラインナップ)から、新卒採用が多い企業を調査・集計し、上位200社を今回ランキングした。対象は「総合版」掲載の1293社のうち、「修士・大卒採用数」(2018年4月)に有効回答があった1253社だ。なお、2017年8月に調査を実施しているため、その時点での内々定者数、予定・計画数の場合がある。また表には前年調査データ(「修士・大卒採用数」(2017年4月)・2016年8月実施)も付した。

トップはみずほフィナンシャルグループ(1365人)、2位に三菱東京UFJ銀行(1050人)が入り、メガバンクがワンツーを占める形になった。昨年はメガバンクがトップ3を独占したが、今年の3位には大和ハウス工業(880人)がランクイン。3メガの一角である三井住友銀行は、5位(800人)に順位を下げた。

マイナス金利の影響によって、銀行は収益環境が悪化しており、業務の効率化を見据え、各銀行が行員数の削減方針を打ち出している。新卒採用にも影響が出ており、メガバンクは3社とも、採用人数を大幅に減らした格好だ。みずほフィナンシャルグループが昨年の1880人から約500人減、三菱東京UFJ銀行が1250人から200人減、三井住友銀行にいたっては1450人から4割以上減という数字となっている。来年の採用でも銀行は採用数を抑制する可能性が高いと思われる。

金融関係では、損保や証券にも、一定の調整が入ったようだ。7位損害保険ジャパン日本興亜(687人、昨年893人)、19位三井住友海上火災保険(520人、昨年638人)、40位SMBC日興証券(365人、昨年500人)などは、前年比で100人超の減少となっている。とはいえ、金融はトップ10に4社が、トップ200に43社がランクインしており、依然として採用人数の水準は高い。

マイナス金利が影響?金融の採用減が際立つ

そのほか、4位三菱電機(870人)や6位富士通(750人)、9位パナソニック(650人)など、大手電機メーカーの存在感が大きい。

ここまで取り上げた企業は、いずれも企業規模が大きく、従業員数も多いので、採用人数が多いのは自然だ。一方、規模は相対的に小さいものの、成長に伴って積極採用を行う企業もある。たとえば、8位スギ薬局(660人、50人増)、39位クリエイトエス・ディー(380人、80人増)、43位日本調剤(345人、100人増)などのドラッグストア・調剤薬局は、採用数を増やしている様子がうかがえる。

採用人数が多い企業には、規模や成長の観点から、安定や安心を感じる学生も多いはずだ。ただ、大量離職を見越して大量採用を行う企業が存在する可能性には、注意してほしい。積極採用の背景にある理由はしっかりと調べておくとよいだろう。

採用人数が多ければ、それだけ内定獲得のチャンスは拡がるはずだ。ただ、超がつくほどの人気企業では厳選採用は変わらず、驚くほど狭き門である場合も多い。2019年卒の就活戦線も売り手市場になるとの声が大半。だからといってのんびり構えず、3月の広報解禁までに、業界研究や企業研究をしっかりしておくことをお勧めしたい。