59分のCKでは、昌子のヘディングもバーに弾かれ、ネットを揺らせず。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

[J1リーグ33節]鹿島0-0柏/11月26日/県立カシマサッカースタジアム
 
 鹿島にとっては、残念なドローだった。
 
 J1リーグ33節の柏戦。2017年シーズンのホーム最終戦でもある試合で、鹿島は勝てばリーグ優勝が決定する。チケットは売り切れ、当日の県立カシマサッカースタジアムには3万6000人以上のサポーターが集まった。
 
 満員のホームスタジアムで優勝を決めようと鹿島の選手は果敢にプレスをかけ、ボールを奪うと、テンポの良いアタックで積極的にゴールを狙った。しかし、攻めても攻めても、柏の固い壁を崩すことができない。
 
 この試合、チームが放ったシュートは23本。FWだけでなく、L・シルバや三竿健らボランチも積極的にゴールを狙ったが、柏のGK中村航輔に阻まれた。結局、一度もネットを揺らすことができず、スコアレスドロー。“常勝軍団”と言われる鹿島だが、今節は勝点3を奪えず、リーグ優勝を決めることはできなかった。
 
 この試合を見ていた鹿島の鈴木満強化部長は、「勝ちたかった」とポツリと呟き、その後、チームの課題を口にした。
 
「セットプレーの精度が低すぎる。こういう得点が取れない流れでも、勝っている時は、セットプレーを一発決めて逃げ切ったりする。そういう試合がないと。可能性が感じられないし、もうちょっと工夫しなきゃいけない」
 
 柏戦では、13本のCK、14本のFKを得たがゴールには至らず。59分のCKでは昌子の渾身のヘディングもバーに弾かれた。
 
「蹴るほうも、受けるほうも……。中の選手も同じような入り方している。意表を突くプレーが必要。まずボールに触れられていない。秋田(豊)とか岩政(大樹)だったら、決める決めないは別にしても、ボールを呼び込んで頭に当てていた。キッカーの質もあるけど、そういう精度を上げなくては。苦しい試合をセットプレーで勝てるチームになれば、もっと強くなれる」
 
 今年で就任20年目の鈴木強化部長は、秋田や岩政といった先人を例に挙げ、現メンバーに苦言を呈した。
 
 とはいえ、鈴木強化部長が、「チームが噛み合わっていないわけではないし、点が入らなかっただけで負けるような試合ではなかった」とも言うように、柏戦の内容は決して悲観するようなものではなかった。しかも、首位であることは変わらない。
 
 最終節のアウェー磐田戦では、勝負強さを発揮して、“常勝軍団”と言われる所以を証明してくれるはずだ。

【鹿島 0-0 柏 PHOTO】鹿島の"20冠"は持ち越し…後半に猛攻を仕掛けるも柏の守備を崩し切れずにドロー決着
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB)