日替わりチャレンジ! 曜日別に行いたい「腎臓にいいことリスト」を大公開。アンチエイジングを専門とする上符正志先生と、漢方にも詳しい渡邉賀子先生が教えてくれました。

漢方では先天の気(生まれもった生命力)を蓄え、水に深くかかわるとされる。塩分を控え、水分をコントロールし、軽めの運動で血流を改善することが基本。

月曜:ランチは近くの蕎麦屋へ

健康なうちは問題ないけれど、高血糖が続くと腎臓の機能も低下してしまう。食物繊維が豊富で、食べても血糖値が急激に上昇しない低GI値の食品なら、糖質が気になる人にかぎらず、腎臓への負担も少ない。軽めのランチなら高GI値のパスタやうどんよりも、低GI値の蕎麦をチョイス。うっかり天ぷら蕎麦を注文しないように気をつけよう。

火曜:ジムに行ってエアロバイクを1時間

腎臓の機能を維持するうえでも、運動は大事。しかし、ハードな運動は控えた方がいい。「例えば、慣れていない人がフルマラソンをするなど、極度に激しい運動はかえって腎臓の負担になってしまいます。週に1〜2回、軽めの有酸素運動を継続するのがいいでしょう」(上符先生)。自転車やウォーキング、水泳のように負荷が少ない運動が最適。

水曜:お弁当は黒ゴマたっぷりの玄米おにぎり

夕食でお酒を飲んだりごちそうを食べる予定ならば、昼はヘルシーなお弁当にしてバランスをとってみる。「五行説では、腎にいい食材は黒いもの。手軽に取り入れやすい黒い食材として、ゴマを活用するといいですよ」(渡邉先生)。低GI値の玄米ご飯に混ぜて、天然塩(漢方では腎臓にいいとされている)でおにぎりにすればベストの組み合わせ。

木曜:マイボトル持参でこまめに水分補給

血流を良くし、腎臓のフィルターを目詰まりさせないようにするために、水分を補給することを心がけたい。「一度にたくさんの水を飲むよりも、こまめに飲んだ方が効果的。いつもボトルを持ち歩いて、2時間ごとに200mlを目安に飲むようにしましょう」(上符先生)。水にかぎらず、お茶などで水分を摂ってもOK。もちろん、アルコールではダメです。

金曜:仕事の打ち上げは中華より和食系

飲み会のつまみなんて、何でもいいでしょ? と思うかもしれないが、塩分量に注目すると、味の濃い中華とあっさり和食ではずいぶん違ってくる。「中華を食べた翌日は、てきめんに顔や体がむくんでいるはず。塩分の摂りすぎで、腎臓から排泄しきれていないからむくんでしまうのです」(上符先生)。腎臓のためを思えば、こってり中華はガマン。

土曜:朝はヨーグルトにクコの実を

「スーパーフードとしても注目されているクコの実(ゴジベリー)は、老化を防ぐ栄養が豊富で、腎臓にいい食材のひとつです」(渡邉先生)。漢方では滋養強壮のほか、血圧降下にも効果があるとされ、薬膳料理によく使われるクコの実。スープ、鍋料理に加えたり、お茶のように煎じて飲んでも。グラノーラやヨーグルトに加えれば、毎朝食べられそう。

日曜:食後はごろんと横になって30分休憩

なんだかお行儀が悪く後ろめたい気もするが…。「立っていると血流は下半身に集中してしまうし、食後はどうしても胃の方に血が行きます。腎の血流を良くして働きを助けてあげるため、少しのあいだだけ、横になるといいですよ。30分くらいで十分です」(渡邉先生)。平日は横になれなくても、座ったまま足を高くするなど体勢を工夫して食休みを。

上符正志先生 銀座 上符メディカルクリニック院長。アンチエイジング医学と出合い、専門クリニックを開院。アメリカの最先端治療プログラムを日本に導入している。

渡邉賀子先生 麻布ミューズクリニック名誉院長。帯山中央病院理事長。西洋医学に漢方も取り入れ、「冷え症外来」「漢方女性抗加齢外来」などを開設した実績をもつ。

※『anan』2017年11月29日号より。イラスト・サヲリブラウン 取材、文・黒澤 彩

(by anan編集部)